金毘羅船(読み)コンピラブネ

デジタル大辞泉 「金毘羅船」の意味・読み・例文・類語

こんぴら‐ぶね【金×毘羅船】

江戸時代金刀比羅宮ことひらぐう参詣のために就航した乗り合い船。大坂丸亀多度津との間を往復した。金毘羅参詣船。

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精選版 日本国語大辞典 「金毘羅船」の意味・読み・例文・類語

こんぴら‐ぶね【金毘羅船】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代に流行した讚岐の金刀比羅宮(ことひらぐう)参詣のため、大坂から丸亀までの海路に就航した乗合船。大坂の出帆場所は、道頓堀はじめ大川筋、両堀川、長堀川などの各所にあり、はじめは客船といっても苫屋根をふく程度の粗末な渡海船だったが、末期には窓つきの板屋形を設けて居住性が改善された。航路播磨灘を通って室の津に至り、牛窓下津井を経由して丸亀に至るもので、帆走専用船のため風待ちをすることも多かったが、金毘羅参詣には最も便利だったので、大いに利用された。金毘羅参詣船。
    1. [初出の実例]「うかうかと・金毘羅船へ蛎おくれ」(出典:雑俳・名付親(1814))

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