釧路湿原国立公園(読み)クシロシツゲンコクリツコウエン

デジタル大辞泉 「釧路湿原国立公園」の意味・読み・例文・類語

くしろしつげん‐こくりつこうえん〔‐コクリツコウヱン〕【釧路湿原国立公園】

北海道東部釧路平野の泥炭性草原湿地を占める国立公園タンチョウなどの生息地。→釧路湿原

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精選版 日本国語大辞典 「釧路湿原国立公園」の意味・読み・例文・類語

くしろしつげん‐こくりつこうえん‥コクリツコウヱン【釧路湿原国立公園】

  1. 北海道東部、釧路平野の泥炭性草原湿地からなる国立公園。釧路川蛇行し、キタヨシ、スゲハンノキなどが生育する低層湿原に、キタサンショウウオイトウなどが生息する。タンチョウの繁殖地として有名。昭和六二年(一九八七指定。観光利用促進目的とせず、湿原保護のために指定された国立公園。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「釧路湿原国立公園」の意味・わかりやすい解説

釧路湿原国立公園
くしろしつげんこくりつこうえん

北海道の東部に広がる湿原を主とする自然公園。面積 268.61km2。 1987年指定。釧路川に沿って発達した日本最大の湿原を中心に,周辺の丘陵地と塘路湖シラルトロ湖などの湖沼を含む。河川沿いにはキタヨシを主とする低層湿原が展開し,ミズゴケイソツツジなどからなる高層湿原もみられる。また,特有の野生生物の宝庫でもあり,数百羽のタンチョウをはじめ多くの水鳥が生息する。北方系遺存種であるキタサンショウウオやエゾカオジロトンボ,イイジマルリボシヤンマなどのトンボ類の希少種が生息している。 1980年日本初のラムサール条約の登録湿地となり,1999年までにその区域は 78.63km2に拡大した。

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百科事典マイペディア 「釧路湿原国立公園」の意味・わかりやすい解説

釧路湿原国立公園【くしろしつげんこくりつこうえん】

北海道東部の国立公園。1987年指定。面積268.61km2釧路平野の大半を占める標高2〜10mの低湿な泥炭地が釧路湿原で,釧路川とその支流阿寒川が蛇行(だこう)して流れ,中心部に塘路(とうろ)湖(6.27km2,最深7m)がある。1980年に一部がラムサール条約登録湿地となる。湿原の景観は寂寥(せきりょう)感あふれ,タンチョウ(特別天然記念物)やキタサンショウウオが生息し,塘路湖ではペカンペ(アイヌ語でヒシの実)が採れ,その実の熟す秋,湖畔ではアイヌのペカンペ祭が行われる。観光基点は釧路市。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「釧路湿原国立公園」の意味・わかりやすい解説

釧路湿原国立公園
くしろしつげんこくりつこうえん

北海道東部にある国立公園。1987年(昭和62)指定。面積268.61平方キロメートル。釧路湿原は釧路平野の大部分を占める泥炭性草原地で、国指定の天然記念物。キタヨシ、スゲなどが生育する低層湿原に釧路川が流れ、イトウ、キタサンショウウオなどが生息する。特別天然記念物タンチョウの繁殖地としても知られている。同国立公園指定の目的は観光利用の促進ではなく、湿原の保護にある。しかし、指定区域外での開発の影響も指摘されている。なお、釧路湿原は1980年(昭和55)、日本で初めてラムサール条約登録湿地となった。

[編集部]


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