闇の現(読み)ヤミノウツツ

デジタル大辞泉 「闇の現」の意味・読み・例文・類語

やみ‐の‐うつつ【闇の現】

暗やみの中での現実。暗やみの中で、実際にあっても判然としないこと。
かたちの、面影につと添ひておぼさるるにも、―には猶劣りけり」〈桐壺
[補説]書名別項。→闇のうつつ

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精選版 日本国語大辞典 「闇の現」の意味・読み・例文・類語

やみ【闇】 の 現(うつつ)

  1. 暗闇の中での現実。
    1. [初出の実例]「むば玉のやみのうつつは定かなる夢にいくらもまさらざりけり〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋三・六四七)
  2. 心が乱れ迷っているときの、わずかの間の正気
    1. [初出の実例]「束の間のやみのうつつもまだしらぬ夢より夢に迷ひぬるかな〈式子内親王〉」(出典:続拾遺和歌集(1278)恋三・九一三)

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