阿郷(読み)あだごう

日本歴史地名大系 「阿郷」の解説


あだごう

和名抄」高山寺本に「阿二音可濁読」、刊本に「阿々音可濁読」とある。記紀神話などにみえる阿陀大野あだのおおのの地で(五條市の→阿陀大野、「三代実録」貞観八年(八六六)一〇月二三日条に「贈太政大臣藤原朝臣(良継)墓在大和国宇智郡阿郷」とある。また天元三年(九八〇)とみられる太政官符案(彰考館本栄山寺文書)に「宇智郡阿郷鵜野村」とあるので、現五條市東部の東阿田ひがしあだ町・西阿田町・南阿田町から宇野うの町にかけての吉野川沿いの地域が郷域と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android