隠匿・隠慝(読み)いんとく

精選版 日本国語大辞典 「隠匿・隠慝」の意味・読み・例文・類語

いん‐とく【隠匿・隠慝】

〘名〙
① (━する) つつみ隠すこと。秘密にすること。多く、隠してはいけない物事を隠す場合に用いられる。
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一三「利害を見て避就する事なく、隠慝曖昧の事を為ず」 〔墨子‐尚賢下〕
② (「いんどく」とも) 人に知られていない隠れた悪事。心の中に持った罪悪
読本椿説弓張月(1807‐11)残「隠慝(インドク)悪報は、悲みかへって強欲を、倍(ます)なかだちとなりしかば」 〔春秋左伝‐僖公一五年〕
③ (━する) 法律用語。物を隠し、または人をかくまって、その所在を不明にすること。
遺失物法(明治三二年)(1899)一六条「拾得物其の他本法の規定を準用する物件を隠匿し若は不正に処分したる者は」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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