雁字搦(読み)がんじがらめ

精選版 日本国語大辞典 「雁字搦」の意味・読み・例文・類語

がんじ‐がらめ【雁字搦】

〘名〙 (「がんじ」は副詞。「雁字」はあて字か)
① 糸、ひも、縄などを縦横何回も巻きつけること。がんじがらみ。がんじまき。→がんじ〔副〕
※予言者ヨナ(1928)〈高橋新吉〉「其の戸板にガンヂガラメにしばられた」
② 転じて、まったく身動きのとれない状態。がんじがらみ。
※欅の芽立(1936)〈橋本英吉〉三「今は自分達の生活を無気力にし、人々をがんじがらめにしてゐる儀式習慣人情義理に」

がんじ‐がらみ【雁字搦】

〘名〙 (多く「に」を伴って、副詞的に用いる)
浄瑠璃・融大臣(1692頃)四「鞍底にがんじ搦みにしばり付」
歌舞伎御摂勧進帳(1773)二番目「我が抜差しのならぬやうに、がんぢ搦(ガラ)みのこのお冬」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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