風折(読み)かざおり

精選版 日本国語大辞典 「風折」の意味・読み・例文・類語

かざ‐おり ‥をり【風折】

〘名〙
※為相本曾丹集(11C初か)「み山には山の山風あらげなりしきのかざをりいくそなるらし」
※布衣記(1295頃か)「衛府時は風折也」
③ (━する) 立烏帽子(たてえぼし)を「風折る」ようにかぶること。
※寛永版曾我物語(南北朝頃)八「かざをりしたる立烏帽子に、狩衣柳色

かざ‐お・る ‥をる【風折】

〘他ラ四〙 立烏帽子(たてえぼし)の頂辺を、風に吹き折られたような形状に斜めに折る。風折烏帽子(かざおりえぼし)にする。かぜおる。
謡曲卒都婆小町(1384頃)「立烏帽子を風折り、狩衣の袖をうち被(かず)ひて、人目忍ぶの通ひ路の」

かざ‐おれ ‥をれ【風折】

〘名〙 樹木などが風に吹き折られること。また、その樹木。かざおり。
※曾丹集(11C初か)「みやまにははやまの嵐荒げなり椎のかざをれいくそかかれり」

かぜ‐お・る ‥をる【風折】

〘他ラ四〙 =かざおる(風折)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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