食分(読み)ショクブン(その他表記)magnitude of eclipse

デジタル大辞泉 「食分」の意味・読み・例文・類語

しょく‐ぶん【食分】

日食または月食で、太陽や月の欠けた部分割合を示す量。欠けた部分の最大の幅と太陽や月の直径との比で表す。

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精選版 日本国語大辞典 「食分」の意味・読み・例文・類語

くい‐ぶんくひ‥【食分】

  1. 〘 名詞 〙 食用に当てる物や金。また、生活費
    1. [初出の実例]「扨も此子はくひぶんに仕合な」(出典:浄瑠璃・大職冠(1711頃)三)

くい‐わけくひ‥【食分】

  1. 〘 名詞 〙 くいわけること。食べて、味や品質の良し悪しを知ること。

しょく‐ぶん【食分】

  1. 〘 名詞 〙 日食または月食で、太陽または月の欠ける割合をいう。

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改訂新版 世界大百科事典 「食分」の意味・わかりやすい解説

食分 (しょくぶん)
magnitude of eclipse

日・月食において,太陽や月が欠ける程度を表す量である。日食の食分は,(月の視半径+太陽の視半径-月と太陽の見かけの中心距離)÷(太陽の視直径)で定義される。部分食金環食の食分は1より小さく,皆既食は1より大きい。ちょうど1となるのは第2・第3接触のときである。月食の見え方は,本影(本影錐の月の位置における断面)と月との関係によって決まるので,食分は日食の式の月を本影に,太陽を月に書き替えることによって定義する。すなわち,(本影の半径+月の視半径-本影と月との中心距離)÷(月の視直径)。
月食 →日食
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「食分」の意味・わかりやすい解説

食分
しょくぶん
magnitude of eclipse

日食および月食において,欠けた部分の全体に対する割合を示す語。面積比ではなく,太陽と月の中心を結ぶ線上ではかった暗黒部分の幅と,隠される側の天体の直径との比で表わす。

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百科事典マイペディア 「食分」の意味・わかりやすい解説

食分【しょくぶん】

日食および月食において,太陽や月の欠ける程度を表す量。日食の食分は,(月の視半径+太陽の視半径−月と太陽の見かけの中心距離)/(太陽の視直径)で,また月食の食分は,(本影の半径+月の視半径−本影と月の中心距離)/(月の視直径)で定義される。

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