高陽院(皇后)(読み)かやのいん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「高陽院(皇后)」の意味・わかりやすい解説

高陽院(皇后)
かやのいん
(1095―1155)

賀陽院とも書く。鳥羽(とば)上皇皇后。名は勲子(くんし)、のち泰子(たいし)と改める。藤原忠実(ただざね)の娘、母は源顕房(あきふさ)の娘師子。鳥羽上皇は、最初の皇后である待賢門院(たいけんもんいん)との不和から、白河(しらかわ)法皇の遺言に背いて高陽院を入内(じゅだい)させ女御(にょうご)とし、さらに上皇となってから異例の立后をさせ非難を受けた。上皇は高陽院に男子誕生を期待したが、女子しか生まれなかったので、新たに美福門院(びふくもんいん)を入内させ、彼女に皇子(後の近衛(このえ)天皇)が誕生したことで高陽院の立場は悪くなった。1139年(保延5)院号宣下、41年(永治1)落飾、久寿(きゅうじゅ)2年12月16日死去。墓は京都市左京区吉田近衛町にあったと伝える福勝院(ふくしょういん)。

[川島茂裕]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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