高麗錦・狛錦(読み)こまにしき

精選版 日本国語大辞典 「高麗錦・狛錦」の意味・読み・例文・類語

こま‐にしき【高麗錦・狛錦】

[1] 〘名〙 古く、高句麗(こうくり)から渡来した錦。また、高麗風の錦のこともいう。多く、紐(ひも)や剣を入れる袋、畳の縁(へり)などに用いた。
万葉(8C後)一六・三七九一「住吉(すみのえ)遠里小野の ま榛(はり)もち にほしし衣に 狛錦(こまにしき) 紐に縫ひつけ」
[2] 高麗製の錦で作った紐というところから、「ひも」にかかる。
※万葉(8C後)一〇・二〇九〇「狛錦(こまにしき)紐解き交し天人の妻問ふ夕ぞわれも偲はむ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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