鬼若(読み)おにわか

精選版 日本国語大辞典 「鬼若」の意味・読み・例文・類語

おに‐わか【鬼若】

〘名〙 人形浄瑠璃に用いる首(かしら)一種。「鬼一法眼三略巻」の「書写山鬼若丸弁慶幼名)」から出た名称丸顔で目が大きく三日月眉、唇は強く結んでおり、童顔。団七系の大力無双の青年で、「車引」の杉王丸、「尼が崎」の加藤虎之助には隈(くま)を入れて用いる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鬼若の言及

【弁慶】より

…母の胎内に18ヵ月いて,生まれたときには2~3歳の子どものようで,髪は肩をおおうほど伸び,奥歯も前歯も大きく生えていた。父は鬼神だと考えて殺そうとするが,母の哀願で助けられ,父の妹が鬼若と名づけて京都で養育する。6歳のとき,疱瘡(ほうそう)にかかり色が黒くなり,髪も生まれたときの垂髪のままで伸びず,元服もさせられずに比叡山西塔の桜本の僧正〈くわん慶〉にあずけられるが,たびたび乱行を働き放逐される。…

※「鬼若」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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