鮮度保持フィルム(読み)せんどほじフィルム(英語表記)freshness retaining film

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鮮度保持フィルム」の意味・わかりやすい解説

鮮度保持フィルム
せんどほじフィルム
freshness retaining film

包装材料として,食品などの鮮度を保つため,特別の機能を付与された高分子フィルム。鮮度にかかわる各種要因のうち,酸素を遮断して包装するには,酸素透過度の低い,エチレンビニルアルコール共重合体,ポリ塩化ビニリデンなどのガスバリア性フィルムが使われる。好気性菌繁殖,食品自体の酸化が抑えられ,従来よりおいしさを保った食品の流通が可能となる。また,ポリエチレンフィルムなどに無機物を練り込むタイプでは,練り込み剤として,青果物の成熟ホルモンであるエチレンガスを吸着する大谷石,ゼオライトクリストバライトなどが使われる。銀イオンなどでイオン交換し,抗菌性を付与したゼオライトも開発されている。水分にかかわるものとして,フィルム表面を界面活性剤で親水化し,包装品内の水分が吸着する際に均一な水膜を形成させ,水滴との接触による青果物の腐敗を防ぐ防曇フィルム,高吸水性樹脂を不織布とラミネートし,食品の水分を調節する吸水性シートなどもある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

栄養・生化学辞典 「鮮度保持フィルム」の解説

鮮度保持フィルム

 食品の鮮度保持の目的で使われるフィルム.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android