(読み)ニベ

デジタル大辞泉 「鮸」の意味・読み・例文・類語

にべ【×鮸】

スズキ目ニベ科の海水魚全長約70センチ。体は長楕円形で側扁する。体色は淡灰青色、うろこの列に沿って暗褐色斜線が走る。耳石が大きく、浮き袋がよく発達し、筋肉で振動させて発音する。松島湾以南の浅海の泥底にすむ。練り製品原料。浮き袋は、にかわの原料。ぐち。

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精選版 日本国語大辞典 「鮸」の意味・読み・例文・類語

にべ【&JISFC6D;・鰾膠・&JISFC6D;膠】

  1. 〘 名詞 〙
  2. [ 一 ] ( 鮸 ) スズキ目ニベ科の海産魚。全長約八〇センチメートルに達する。体色は灰色で、体側にうろこの列にそった淡黒色の点列がある。よく発達したうきぶくろをもち、その付随筋で音をたてるところから鳴く魚として知られる。東北地方沿岸から東シナ海にかけて分布。旬は冬で、刺身・塩焼き・かまぼこの材料とする。にべうお。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
  3. [ 二 ] ( 鰾膠・鮸膠 )
    1. [ 一 ]のうきぶくろから製する膠(にかわ)。鯉、鰻(うなぎ)、鮫(さめ)などのうきぶくろからも製する。粘着力が強い。工業用・薬用食用。にべにかわ。〔名語記(1275)〕
    2. 愛敬愛想。→にべない
      1. [初出の実例]「それかしは物いひあしく、はなしににべかないと」(出典:咄本・私可多咄(1671))
    3. 植物「のりうつぎ(糊空木)」の異名。《 季語・夏 》 〔日本植物名彙(1884)〕
    4. 植物「にれ(楡)」の異名。
      1. [初出の実例]「あけて置き、べべが鼻筋通す楡(ニベ)」(出典:雑俳・鳥おどし(1701))

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鮸」の解説

鮸 (ニベ)

学名Nibea mitsukurii
動物。ニベ科の海水魚

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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