鳥ノ峯遺跡(読み)とりのみねいせき

日本歴史地名大系 「鳥ノ峯遺跡」の解説

鳥ノ峯遺跡
とりのみねいせき

[現在地名]中種子町増田

東海岸に面する中瀬の浜の砂丘にある。弥生時代後期終末から古墳時代初期を主体とする埋葬遺跡で、昭和三六年(一九六一)・四一年・四六年の三回にわたって調査が行われた。遺跡の周辺に存在する円礫を用いて(一部にはさらに珊瑚石が加わる)円形・楕円形・長方形に石を組んだ墓標識(覆石墓)の下部に人骨が埋葬されていた。二〇基の覆石墓のうち、三号覆石墓は四一個の円礫を径一・九五メートルの円形に配石してあり、覆石中最も大きい自然礫上には、細かく砕かれた甕形土器が供献されていた。この礫の下に人骨の頭部があり、意識的に埋葬されたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android