鶏肉(読み)ケイニク

デジタル大辞泉 「鶏肉」の意味・読み・例文・類語

けい‐にく【鶏肉】

にわとりの肉。かしわ。

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精選版 日本国語大辞典 「鶏肉」の意味・読み・例文・類語

けい‐にく【鶏肉】

  1. 〘 名詞 〙 ニワトリの肉。かしわ。
    1. [初出の実例]「鶏肉(ケイニク)」(出典:養生訓(1713)四)
    2. [その他の文献]〔五代史記‐楚世家〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鶏肉」の意味・わかりやすい解説

鶏肉
けいにく

ニワトリは、いまでも東南アジアの原生林に生息する野鶏が約6000年前ころから家禽(かきん)化されたもので、東南アジア、南アジアから中近東や中国を経て全世界に普及した。この間おもに中国、ヨーロッパ諸国、アメリカなどで改良され、数百種類の鶏種が作出されてきた。

[駒井 亨]

鶏種

世界中で飼育されているニワトリの種類は、卵用種、卵肉兼用種、肉用種に大別されるが、愛玩(あいがん)・観賞用の鶏種も多数飼育されている。もっとも多数飼育されているのは、卵用種では白色レグホン、卵肉兼用種ではロードアイランドレッド、肉用種では白色コーニッシュ雄と白色プリマスロック雌との交雑種である。

 1998年時点で世界中で飼われている採卵鶏は約35億羽、また1年間に生産される肉用鶏(主としてブロイラー)は約400億羽に上る。

[駒井 亨]

鶏肉の消費

鶏肉は宗教的な禁忌がまったくないので、世界のあらゆる民族、国家で日常的に消費されているが、1998年時点で、国民1人当りの年間消費量(骨付肉重量)がとくに多い国は、アメリカ(44キログラム)、クウェート(41キログラム)、イスラエル(40キログラム)、ドミニカ(38キログラム)、キプロス(35キログラム)などである。日本は15キログラムで、全食肉消費量の3分の1を占める。世界の1人当り平均年間消費量は約10キログラムで、毎年4~5%ずつ増加している。

[駒井 亨]

日本の鶏肉

日本では昔から鶏肉は骨を外した皮つき肉(正肉)の形で料理されることが多く、胸肉や、もも肉一枚の形や色から「かしわ(柏の葉)」とよばれたともいわれている。

 第二次世界大戦後、急速に発達したブロイラー産業によって、1980年代まで日本の鶏肉は大部分がブロイラーであったが、1990年代以降、需要の多様化、高級化に対応して、ブロイラー用の鶏種を特別の飼料で飼育したり、長期間飼育した「銘柄鶏」や在来鶏種を利用した「地鶏」などの生産が増加し、1999年(平成11)時点で、国内産の鶏肉はブロイラー肉45%、輸入ブロイラー肉35%、銘柄鶏肉14%、地鶏肉1%、成鶏肉(採卵鶏の廃鶏で主として加工原料)5%の割合となっている。

[駒井 亨]

種類と料理

ブロイラーの肉はやわらかく、味が淡白なため、焼き鳥、から揚げ、フライ、バーベキューなどに適しており、ブロイラーより飼育日数の長い銘柄鶏や、さらに長期間飼育した地鶏は肉の中にエキス(遊離アミノ酸イノシン酸などの呈味=うまみ成分)が多く、肉がやや硬いので、シチュー、煮物、鍋料理に適している。約20か月齢前後の成鶏(採卵鶏の廃鶏)は肉、皮ともに硬いので、ソーセージミートボールなどの加工品原料となる。

 正肉以外の副産品では、焼きものに適した骨付手羽(てば)、煮物に適した肝(きも)(肝臓および心臓)、揚げものに適した砂肝(すなぎも)(筋胃)などがある。

[駒井 亨]

品質と鮮度

鶏肉は鮮度が最重要視されるが、これは鶏肉の熟成時間が短いこと(処理後24時間以内)と酸化しやすい脂肪(不飽和脂肪酸)が多いことによる。しかし鮮度がよければよいほど肉質、肉味がよいというわけではなく、死後硬直中の鶏肉は硬くてまずい。鶏肉は死後(処理後)8~24時間経過すると、イノシン酸や遊離アミノ酸などの呈味成分が増えて味がよくなり、死後硬直も解けて肉がやわらかくなる。したがって鶏肉は処理後8~24時間に調理するのがもっともよく、低温(0℃前後)で貯蔵した場合でも、48~72時間以内に消費することが望ましい。また胸肉は処理後すぐに脱骨解体すると肉が硬くなるので、胸肉をおいしく食べるためには、丸どりのまま8時間前後冷蔵した後に解体することが望ましい。

[駒井 亨]

種類・部位と成分

鶏肉は一般に、日齢が進むほど水分がやや少なくなり、肉が硬くなる。また同じ鶏肉でも胸肉ともも肉(脚の肉)では成分が異なる。若どりの胸肉(皮なし)は、タンパク質22.9%、脂質2.4%であるのに対して、もも肉(皮なし)は、タンパク質18%、脂質7.4%で、もも肉は脂肪が多いために味が濃く、胸肉は脂肪が少ないために味が淡白とみられているが、肉そのものの呈味成分(イノシン酸やアミノ酸)は胸肉のほうがむしろ多く、鶏の胸肉のアミノ酸組成はカツオに近似している。

 魚貝類の消費の多い日本では、魚肉に類似した淡白な胸肉よりも牛肉に類似した風味をもち脂肪の多いもも肉が好まれる。一方、牛肉の消費量の多い欧米ではまったく逆に胸肉が選好される。東京市場での卸売価格は、胸肉はもも肉の半値であるが、ニューヨーク市場では胸肉の卸売価格はもも肉の2~3倍もしている。

[駒井 亨]

外食産業の食材

安価で大量に安定供給される鶏肉は、どのような料理、味つけにも適していることも手伝って、外食産業、とくにファストフードやフィンガーフード(たとえばフライドチキンなど)の食材として大量に利用されている。フライドチキン、焼き鳥、から揚げなどはその代表的なもので、日本の場合、外食産業での鶏肉消費は鶏肉全消費量の6割を占めるといわれている。家庭での調理用の生鮮肉需要は約3割で、残りの1割は加工食品原料である。

 最近は鶏肉(主としてブロイラー)の輸入が増えて、国内の鶏肉流通量の約35%を占めるに至っている。輸入鶏肉は外食産業の食材や加工食品原料として利用され、小売店頭で生鮮肉として販売されることはほとんどないといわれているが、タイ、ブラジル、中国などから半製品や調製品として輸入されるものもある(たとえば焼き鳥など)。

[駒井 亨]


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食の医学館 「鶏肉」の解説

とりにく【鶏肉】

《栄養と働き》


 ニワトリの原種は東南アジアに住んでいたキジの仲間で、3000年以上前から人間に飼われてきました。
 日本では奈良時代ころから、おもに愛玩用として飼われはじめ、食肉、採卵を目的とするようになったのは明治時代以降のこと。その後、昭和30年代に入ってブロイラーが大量に飼育されるようになり、安価で庶民的な食肉の代表として、一般の食卓にも大きく広まりました。
〈コラーゲンとビタミンの働きで、美容にも高い効果を発揮〉
○栄養成分としての働き
 鶏肉に含まれるおもな栄養素は、たんぱく質と脂質。また、ビタミンAの一種のレチノールは内臓類(「内臓肉」参照)にくらべれば少ないものの、他の獣肉にくらべて多めに含まれています。そのほか、ビタミンB群も比較的豊富です。
 鶏肉に含まれるたんぱく質は、肉の繊維が細くやわらかいのが特徴。そのため、たんぱく質の消化吸収率が高く、昔から効き目の早い滋養食として愛用されてきました。とくに病人、老人、胃腸の弱い人にはピッタリのたんぱく源で、虚弱体質、病後の体力気力の低下、疲労倦怠感(ひろうけんたいかん)などに効果を発揮します。
 また、鶏肉は手羽先や骨つきもも肉などの骨の回りの部分に、コラーゲンを非常に多く含んでいるのも特徴です。
 コラーゲンは皮膚や髪、爪の形成に不可欠な材料。それに加えて髪や皮膚、粘膜(ねんまく)の健康を保つレチノール、ビタミンB2、ナイアシンといった、いわゆる美容ビタミンも豊富なことから、肌の老化や荒れ、髪のぱさつきを防ぐなど、美容にたいへんよい食品です。
 そして、もうひとつ見逃せないのが、鶏肉のたんぱく質には、必須アミノ酸の一種であるメチオニンが多く含まれている点です。メチオニンには肝臓の機能を活性化する働きがあり、脂肪肝をはじめとした肝疾患の予防や症状改善に効果的。脂肪分の少ないささみを選べば、脂質やエネルギー量が少なく、お酒の好きな人にも、おすすめです。
〈不飽和脂肪酸が豊富で、生活習慣病の人にも安心〉
 ところで、肉を食べるときだれでも気にするのが、脂肪のとりすぎですが、鶏肉は獣肉とちがって肉と脂肪が霜降り状になることがなく、脂肪の大半を含んでいる皮をはいでしまえば、肉自体に脂身(あぶらみ)はほとんど残りません。
 とくに、ささみの部分は、食肉のなかでもナンバー1の高たんぱく低脂肪食品です。
 しかも、脂質には不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)のオレイン酸やリノール酸が高い割合で含まれているため、コレステロールの値を気にする必要もさほどありません。生活習慣病がふえる年代の人には、もってこいの食肉といえるでしょう。

《調理のポイント》


 鶏肉といえばすぐ思い浮かぶのはブロイラーですが、これは特定の品種ではなく、成長が早く肉付きのよい食肉専用種の総称。その大半が大規模な養鶏用のケージ内で飼育され、生後3か月以内に出荷されます。
 ブロイラーの肉は、やわらかく淡泊な味わいで、どんな料理にも使いやすいのが長所。ただ、その反面、コクや風味に欠け、歯ごたえが乏しいなど、昔の鶏肉を知る人には不満をもたれることも少なくありませんでした。しかし、最近のブロイラーはずいぶんと味が向上してきました。
 一方、ブロイラーにはない濃厚なうまみやしっかりした歯ごたえなど、独自の味わいをもつのが地鶏(ぢどり)です。比内鶏(ひないどり)や名古屋コーチン、薩摩(さつま)シャモ、南部かしわなどがその代表。地鶏に関する種類や飼育法に明確な規定はありませんが、日本の在来種からつくられた品種を、広い土地に放し飼いにして育てたものを地鶏と呼んでいる場合が多いようです。
 地鶏は、飼育に時間と手間がかかるため値段も高く、なかにはブロイラーの3倍以上の値段となる銘柄もあります。
 しかし、味のよさに加えて、安全性の高い独自の配合の飼料を与えるなど、食品としての安全面に気を配ったものが多いため、その人気は年々高くなっています。
 鶏肉は部位によって色が異なり、その持ち味もちがいます。あまり動かさない胸肉やささみは白っぽく、肉質はやわらかくて淡泊。よく運動するもも肉は赤みが強く、肉質は少々かたい反面、味にコクがあります。
 一般的に焼き鳥やから揚げ、煮込み、いり煮には、もも肉や胸肉が、カツレツ、ソテーのほか、茶碗蒸しや炊(た)き込みご飯のようにあっさりした料理にはささみが合います。
 鶏肉を選ぶときのポイントは、まず第一に鮮度。ほかの獣肉類にくらべると、ずっといたみが早いので、できるだけ新鮮なものを選び、買ってきたらその日のうちに料理して、食べ切るのが理想的です。新鮮なものは肉質が締まっていて光沢があり、皮の毛穴が盛り上がっています。

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改訂新版 世界大百科事典 「鶏肉」の意味・わかりやすい解説

鶏肉 (とりにく)

〈けいにく〉ともいう。ニワトリは古代ペルシアや古代ギリシア・ローマ,そして古代ゲルマン人も,太陽の象徴として考え,食用にはしなかった。ニワトリの肉や卵を食用とするために飼育するようになったのは,西欧では中世以降である。中国では周の時代の庖人(ほうじん)がつかさどる六畜(ウマ,ウシ,ヒツジ,ブタ,イヌ,ニワトリ)の中に含まれているので,この時代には食用になっていた。日本へはニワトリは弥生文化期ころに中国から入ってきたと考えられる。天の岩屋戸の神話の中でニワトリは夜明けの象徴として現れており,日本でもニワトリは太陽の象徴として考えられていた。日本最初の殺生禁断令である天武天皇の詔勅(675年)には〈牛馬犬猿鶏の宍(しし)(肉のこと)を食うことなかれ〉とあるので,この時代には食用にされていたと考えられる。

 日本で第2次大戦前からあった鶏肉は〈かしわ〉と称される成鶏肉で,大部分が採卵鶏の廃鶏肉であった。昭和30年代に入ってアメリカの影響で肉用若鶏,いわゆる〈ブロイラー〉の飼育が盛んとなり,アメリカから原種鶏,原種卵が輸入された。これらは肉用に高度に選抜された品種(白色コーニッシュ種,白色プリマスロック種,ニューハンプシャー種,横斑プリマスロック種などとその一代雑種)で,産肉性に優れた特徴をもっている。このため,日本に昔からあった名古屋種などの在来種は採算が合わず激減し,1965年にはブロイラーの生産量が成鶏肉の生産量を追い越した。ブロイラーはその肉が柔らかくて食べやすいこと,耐病性に優れて増産が容易であること,価格が安いことなどが食肉の消費の増大の要求によくマッチして,その生産は年々著しい増加を示している。しかし約70日飼育のブロイラーは,その味において,従来のいわゆる〈かしわ〉の味,ないしは日本に昔からあったニワトリの品種の味のおいしさに劣ると考えられている。表に示したように,ブロイラーと成鶏肉の化学的組成はその水分と脂肪含量において差が著しく,これがブロイラー肉がぱさぱさして味にこくが少ない原因であると思われる。

 肉用に供するニワトリは,屠畜(とちく)場で屠殺解体されるウシ,ブタなどの家畜とは異なって,食鳥処理場で屠殺解体される。最初ニワトリはコンベヤベルトに,首を下に足を上にしてつるされる。ついで電気刺激で失神させ,頸動脈を切って放血する。次に60~65℃の湯槽に40~60秒間浸けてから,ゴム製の突起をもった回転する二つのドラムの間を通過させる。それによって羽毛がゴム製の突起に打たれ抜羽する。ついで総排出腔の周囲を円状にくりぬいて,腸,胃,肝臓,肺,気管,食道などの内臓を,体腔を切り開くことなくトンネル状に取り除く(中ぬきという)。次に塩素水で屠体を洗って体重別に等級をつけ,プラスチックのフィルムで屠体を包んでから冷却する。また,長期の保存のためには冷風冷凍する。鶏肉は食鳥処理場で屠殺解体されるから,屠畜検査員の検査は必要でなく,一般の食品と同様に食品衛生監視員の監督下にある。

 食鶏の解体品には次の4種類がある。(1)中ぬき 屠体から内臓を除いたもの,さらに頭と足を除いたものなど3種類ある。(2)部分肉 手羽,胸,ももの3種類がある。(3)正肉 部分肉から骨,腱を取り除いたもの。(4)その他 ささみ(深胸筋),きも(肝臓と心臓)とすなぎも(筋胃と腺胃),皮,あぶらとがら(小肉を取り除いた骨),もつ。

 鶏肉の脂肪の脂肪酸構成はオレイン酸,リノール酸,パルミチン酸がおもなもので,構成脂肪酸の不飽和度が高くきわめて軟質である。なお,鶏肉を用いた料理については,〈鳥料理〉の項目を参照されたい。
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百科事典マイペディア 「鶏肉」の意味・わかりやすい解説

鶏肉【とりにく】

ニワトリの肉。けいにく,チキン,かしわとも。プーサンは2ヵ月ぐらいまでのひなをいい,脂肪がなく淡泊で柔らかい。網焼,フライなどにする。プーレは4〜6ヵ月の卵を産む前の若どりをいい,脂肪ものり,味がよい。ソテー,ローストなど料理法が多い。特に肉用種の雌が美味とされる。プーラルドは去勢した雄(肥育どり)をいい,重さ4kgにもなる。肉は柔らかく,丸ごとローストにする。鶏肉は繊維が細かく柔軟で脂肪が皮下に集まっているため淡泊なのが特徴である。殺して2日めぐらいが美味とされ,胸肉を手羽肉(ブレスト)といい淡色で柔らかい。胸骨に沿ってささの葉のような形につく肉を〈ささみ〉といい,鶏肉中最上とされ刺身にもする。手羽の一つめの関節から先を手羽先(チキンウィング)といい,かたい筋があるがゼラチン質が多く,から揚げ,カレーの具にする。もも肉は赤みを帯び幾分かたいが味は濃い。内臓は肺臓(ドリ),腸などを除きほとんど食用となり,骨(ガラ)からスープをとる。→ブロイラー
→関連項目かしわ

鶏肉【けいにく】

鶏肉(とりにく)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鶏肉」の意味・わかりやすい解説

鶏肉
けいにく
chicken

鶏の肉。牛肉,豚肉などに比べて脂肪が少なく,淡白なところが特徴。部位によって色や風味が異なり,肢部の肉は赤身肉で脂肪が多く,特有の風味をもつ。成分は蛋白質 21.0%,脂肪 5.0%であるが,雛鶏肉ではそれぞれ 24.9%,1.7%で,蛋白質が多く脂肪が少ない。皮には脂肪が非常に多く,肝臓にはビタミン類が多い。

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普及版 字通 「鶏肉」の読み・字形・画数・意味

【鶏肉】けいにく

かしわ。

字通「鶏」の項目を見る

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栄養・生化学辞典 「鶏肉」の解説

鶏肉

 通常ニワトリの肉の意味に使うが,カモ,アヒルなど食用鳥類一般の肉に用いる場合もある.

鶏肉

 ニワトリの肉.鶏(とり)肉.

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世界大百科事典(旧版)内の鶏肉の言及

【鳥】より

…しかし,神事に関係する鳥や家禽に対しては特別な感情が働き,これを食べることは忌避されてきた。たとえば,鶏肉,鶏卵を食するのを禁じてきた地方は,最近まで各所に見られた。日本人がどのような場合に肉食を忌避したかは,他の動物の場合とあわせて考察する必要がある。…

【鶏肉】より

…日本最初の殺生禁断令である天武天皇の詔勅(675年)には〈牛馬犬猿鶏の宍(しし)(肉のこと)を食うことなかれ〉とあるので,この時代には食用にされていたと考えられる。 日本で第2次大戦前からあった鶏肉は〈かしわ〉と称される成鶏肉で,大部分が採卵鶏の廃鶏肉であった。昭和30年代に入ってアメリカの影響で肉用若鶏,いわゆる〈ブロイラー〉の飼育が盛んとなり,アメリカから原種鶏,原種卵が輸入された。…

【養鶏】より

…鶏卵や鶏肉などニワトリの生産物を利用するためニワトリを飼養することをいう。飼い方により平飼い養鶏,ケージ養鶏,バタリー養鶏あるいは庭先養鶏などと区分することもあるが,生産目的によって分類すれば採卵養鶏とブロイラー養鶏とに大別され,それぞれはさらに種鶏生産と実用鶏飼育に区分される。…

※「鶏肉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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