3拍子(読み)さんびょうし(英語表記)triple time

翻訳|triple time

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「3拍子」の意味・わかりやすい解説

3拍子
さんびょうし
triple time

3拍を一単位とする拍子。一般には強弱弱で奏される。2拍子とともに単純拍子に数えられ,他の複雑な拍子のもととなる。今日では2分の3,4分の3,8分の3などが用いられ,特に舞曲にその使用例を多くみることができる。メヌエットマズルカワルツポロネーズ,シャコンヌ,サラバンド,クラントなど。

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世界大百科事典(旧版)内の3拍子の言及

【音楽】より

…特に12~13世紀にフランスを中心に栄えた騎士道的な吟遊詩人トルバドゥール,トルベールの単旋律歌曲を母体として,愛や自然を歌った世俗的な多声歌曲バラードballade,ロンドーrondeau,ビルレーvirelaiなどが開花,宗教音楽のモテットにも世俗的要素の侵入が著しかった。スコラ的な神学の影響で13世紀までは3拍子が三位一体の象徴として〈完全な拍子〉と呼ばれたが,14世紀には〈不完全な〉2拍子も自由に用いられるようになった。フランスのG.deマショーやイタリアのF.ランディーニに代表される14世紀の音楽は,13世紀の〈アルス・アンティクアars antiqua(古い芸術)〉に対して〈アルス・ノバars nova(新しい芸術)〉と呼ばれた。…

※「3拍子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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