731部隊

共同通信ニュース用語解説 「731部隊」の解説

731部隊

満州(現中国東北部)ハルビン郊外に本部を置き、細菌兵器開発を進めた旧日本陸軍部隊。正式名称は関東軍防疫給水部隊員証言や記録などによると、捕虜細菌に感染させ死ぬまで観察するといった人体実験を繰り返した。酷寒屋外凍傷にさせる実験や毒ガスを使った実験もした。実際に中国ではペスト菌に感染させたノミなどで細菌攻撃を行ったとされる。人体実験の被験者は「マルタ」と呼ばれ、約3千人が殺害されたとの証言もある。細菌兵器開発は仮想敵国ソ連との戦争に備える意図があった。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「731部隊」の解説

731部隊
ななさんいちぶたい

関東軍防疫給水部とも。細菌兵器の研究・開発・実戦利用のため日本陸軍が設置した部隊。731部隊のほかにも華北に1855部隊,華中に1644部隊があり,このような活動は石井四郎軍医中将によって指導されていた。捕虜や抗日運動家を人体実験の犠牲者としたことで有名。

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