インターネット

デジタル大辞泉 「インターネット」の意味・読み・例文・類語

インターネット(Internet)

個々のコンピューターネットワークを相互に結んで、世界的規模で電子メールデータベースなどのサービスを行えるようにした、ネットワークの集合体。データのやりとりにTCP/IPという標準化された通信規約プロトコル)を用いるため、個々のコンピューターの機種によらず通信を行える。また、WWW(ワールドワイドウェブ)という標準的な情報提供システムが用いられ、文書以外にも画像や音声、動画などのデータを閲覧・視聴できる。

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精選版 日本国語大辞典 「インターネット」の意味・読み・例文・類語

インター‐ネット

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] internet ) 複数のコンピュータネットワークを公衆回線または専用回線を利用して相互に接続するためのネットワーク。また、それらすべての集合体。当初はアメリカで軍事目的に構築されたが、次第に大学や研究機関でも利用されるようになった。一九九〇年代に入ると地球規模で急激に普及し、一般企業や個人レベルでの情報の受発信に広く使われる国際的なネットワークに発展している。

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百科事典マイペディア 「インターネット」の意味・わかりやすい解説

インターネット

世界中を網羅する通信ネットワークの名称。パソコン通信のようにホスト・コンピューターがどこかに設置されているわけではなく,全世界に散在するサーバーに接続して情報をやり取りする。米軍研究機関のARPANETから研究者用のネットワークとして出発。当初は大学の研究室などで情報交換に用いられていたが,その後自発的に世界各地のネットワークがこれに相互接続,米国政府が提唱する〈情報スーパーハイウェイ構想〉をきっかけに世界規模で急速に広まり,ユーザーの数は数千万人といわれている。インターネット上で利用できるサービスには,WWW電子メール,netnews,FTPなどがある。インターネットサービスを利用するには,サーバーのいずれかにクライアント(端末)として接続する必要がある。サーバーを持たない個人の場合はサーバーを提供するサービス事業者(プロバイダー)と契約し,電話回線経由で接続するのが手軽である。→サイバー犯罪
→関連項目IT革命IPアドレスアノニマスインターネット広告インターネット自由貿易圏インタラクティブ・アートインタラクティブメディアイントラネットHTMLOCN機械翻訳グーグル[会社]クラウド国税電子申告・納税システムコンピューターウイルスシェアウェア精子銀行双方向通信ソーシャル・ネットワーキング・サービス通信販売データ通信電子商取引電子手帳ニュー・メディアパソコン通信バーチャル・コーポレーションビットコインファイアウォールブラウザホームページマルチメディアメディア・アートメール・アート卵子銀行

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「インターネット」の意味・わかりやすい解説

インターネット
いんたーねっと
Internet

一般には複数のコンピュータ・ネットワークをつなぐネットワークをいうが、実際にはTCP/IPという固有のプロトコル(通信規約)体系が通用するネットワークをさす。このプロトコルを核とするネットワーク・システム全体をいうので、その物理的範囲は一定せず、たえず、変動し増殖し続けている。インターネットは典型的なオープンシステムである。

 1969年にアメリカ国防総省の一機関であるARPA(高等研究プロジェクト局)が出資して始めたプロジェクトによってつくられたARPANETが母胎となった。ARPANET自体は単なる広域ネットワークであって、上記の意味でのインターネットではない。しかし、アメリカの大学や研究機関が接続して広く利用されるようになると、それによってネットワーク技術の研究が進み、組織内のネットワークをつなぐネットワークとして機能するようになった。1980年ころまでにTCP/IPが確立され、インターネットということばが使われた。技術的にも、また管理体制上も幾多の変遷を経た後、1989年に商用に開放され(日本は1992年)、また、93年にWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)のGUI版Webブラウザーである「Mosaic モザイク」が出現し、以降、世界的に爆発的な勢いで普及が始まった。

 インターネットで使われる技術規約は、世界の技術者たちが議論しながら、おおまかな合意だけで実際の運用を始め、改良を加えながら標準にしていくという方法でつくられ、従来のような国際標準化委員会による標準の決め方とは大きく違う。また、運用自体も特定の組織が一括して運用しているのではなく、世界中のインターネット技術者がおのおの安定運用を目ざすことで運用されている。インターネットでは電子メールによるメッセージ交換やWWWを使った情報提供、情報検索ができる。WWWや電子メールを使った出版活動はもちろん、音声や動画を使った放送のような番組もある。電子商取引の実用化も進んだ。これに伴って、インターネットにおける知的財産権やプライバシー保護、情報保全(セキュリティ)などの問題がクローズアップされてきた。とくにネットワークに接続したコンピュータは世界のどこにあっても同じように扱えるので、各国ごとの法律によっては規制しにくいという問題がある。また、インターネット利用者の爆発的な増大に伴い、回線の容量不足やアドレスの不足が危惧(きぐ)されている。こうした問題を解決するべく次世代インターネットの研究開発が急ピッチで進められている。

[田村浩一郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インターネット」の意味・わかりやすい解説

インターネット
Internet

世界各地のコンピュータ・ネットワークTCP/IPと呼ばれる通信プロトコルで相互接続したネットワーク。「ネットワークのネットワーク」といわれ,コミュニケーション,商行為などに大きな影響をもたらした。インターネットの前身は,アメリカ合衆国国防省の国防高等研究計画局 DARPAが 1969年に開始した ARPANETで,大学や研究機関に使われるようになって成長,1983年に通信プロトコルが異機種でも簡単に接続できる TCP/IPに切り替えられた。1985年国立科学財団 NSFのネットワーク基盤 NSFNETが構築され,ARPANETは吸収された。1988年にはネットワークの商用開放がなされ,1990年代半ばまでに世界中の無数のコンピュータが接続されるようになった。インターネットの当初の用途は,電子メールやファイル転送,ニュースグループへの投稿を通じた電子掲示板,コンピュータへの遠隔アクセスであったが,1989年リンクをたどってインターネット上の情報に簡単にアクセスできるワールド・ワイド・ウェブ WWWという仕組みをヨーロッパ原子核研究機関 CERNのティム・バーナーズ=リーが開発,さらに 1991年には画像とテキストGUIで簡単かつ直感的に見て回ることができるブラウザが公開され,インターネットの使用は 1990年代以降劇的に拡大した。個人のメール交換以外にニュースや動画の配信,公共機関や企業の情報提供,学校や企業のネットワークとの接続など,あらゆる人間のコミュニケーション活動がインターネット上で行なわれるようになり,物の売買などの経済活動(→電子商取引)も活発となった。
日本では,1984年に東京工業大学の村井純が東京工業大学,東京大学,慶應義塾大学をネットワークでつないだのが最初で,JUNETが発足した。1989年に JUNETが NSFNETと接続,1992年に商用使用に開放された。この後,日本でも商用インターネット・サービス・プロバイダーが業務を開始,一般加入者回線によるダイヤルアップ接続時代を経て,2000年以降ブロードバンドによる常時高速接続が一般的となった。

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IT用語がわかる辞典 「インターネット」の解説

インターネット【internet/Internet】

個々のコンピューターネットワークが相互に接続された、世界規模のネットワークの集合体。データ転送にはTCP/IPという共通のプロトコルを用いるため、コンピューターの機種やオペレーティングシステムの種類にかかわらず通信できる。WWW(ワールドワイドウェブ)という標準的な情報提供システムにより、文書・画像・音声・動画などのファイルの閲覧・視聴、電子メールの送受信が可能。1969年、アメリカ国防総省高等研究計画局(ARPA)により軍事目的で構築されたARPANET(アーパネット)が起源とされる。1990年代半ばに本格的な商用利用が始まり、パソコンの低価格化と高機能化、個人向けのインターネット接続サービスの提供、通信インフラの拡充などに伴って爆発的に普及し、現代社会に不可欠なものとなった。◇「internet」は普通名詞で「ネットワーク同士を結んだネットワーク」の意。現在、世界的な規模で利用されているのはそのうちのひとつが発展したものということで、固有名詞的に扱って「Internet」と頭文字を大文字で表記することが多い。本辞典では「インターネットプロトコル」のような複合語のアルファベット綴りは原則として小文字にした。

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