不堪(読み)フカン

デジタル大辞泉 「不堪」の意味・読み・例文・類語

ふ‐かん【不堪】

《我慢できないこと、もちこたえられないことの意》
技芸が未熟なこと。その道の心得のないこと。
「―両三に過ぎば、まことに難治といふべし」〈連理秘抄
ふとどきであること。
「小野宮右府は女事において―の人なり」〈古事談・二〉
貧乏なこと。〈色葉字類抄

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「不堪」の意味・読み・例文・類語

ふ‐かん【不堪】

〘名〙 (形動) (堪えがたいこと、また、そのさま、が原義)
① その道の知識がないこと。心得がないこと。また特に、芸能の未熟であること。また、そのさま。
明衡往来(11C中か)上末「説法之事、不堪之身頗恥入候之処」
徒然草(1331頃)一三四「不堪の芸をもちて堪能の座につらなり」
② ふとどきであること。また、そのさま。
※古事談(1212‐15頃)二「小野宮右府於女事不堪之人也」
③ 貧乏なこと。また、そのさま。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
田地が荒廃して耕作に適しないこと。また、そのさま。→不堪佃田(でんでん)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「不堪」の読み・字形・画数・意味

【不堪】ふかん

ひどい。

字通「不」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android