国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP)や、これに向けて事前に開かれる国連気候変動交渉会議などの会期中、地球温暖化対策に対する姿勢が積極的でない国などに対して非難と皮肉を込めて授与される賞。国連やCOPと関わらずに気候変動問題に取り組む、世界の900を超える環境NGOをまとめる気候行動ネットワーク(CAN:Climate Action Network)が主催し、1999年にドイツのボンで開催されたCOP5の会期中から表彰を開始した。化石という名称には、温室効果ガスを発生させる化石燃料fossil fuelという意味とあわせ、現代に残る古い考え方に対する批判の意味も込められている。賞には、COP会期中に毎日発表される本日の化石賞Fossil of the Day Awardと、年間化石賞Fossil of the Year Awardがある。いずれも表彰の対象は、会議に参加する国やエネルギー関連の大企業などである。本日の化石賞は、会議で討論される内容をもとに、地球温暖化対策を後退させるような消極的な発言をした国などが選定され、開期中の連日にわたり1~3位までが公表される。年間化石賞は、1年間でもっとも消極的な政策を打ち出した国などが選ばれる。
一方で、CANは優れた行動や発言に対して宝石賞の表彰も行っている。
[編集部]
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