家宅捜索(読み)カタクソウサク

デジタル大辞泉 「家宅捜索」の意味・読み・例文・類語

かたく‐そうさく〔‐サウサク〕【家宅捜索】

検察官警察官などが、職権に基づいて、刑事事件犯人証拠物件をその住居に入って捜し求めること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「家宅捜索」の意味・読み・例文・類語

かたく‐そうさく‥サウサク【家宅捜索】

  1. 〘 名詞 〙 裁判所、または裁判所から令状を得た捜査機関家宅に入って犯人の身柄を拘束したり、証拠物件を押収したりする強制処分。〔仏和法律字彙(1886)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「家宅捜索」の意味・わかりやすい解説

家宅捜索
かたくそうさく

人の住居に立ち入って、押収すべき物、または逮捕・勾引(こういん)もしくは勾留すべき人を、捜索することをいう。検察官、検察事務官または司法警察職員は、犯罪捜査のために必要があるときは、裁判官の発する令状により家宅捜索をすることができる(刑事訴訟法218条)。ただし、逮捕に伴って捜索する場合には、令状を必要としない(同法220条)。被疑者以外の者の住居について捜索する場合には、押収すべき物の存在を認めるに足りる状況のある場合に限って捜索することができる(同法102条2項、222条1項)。裁判所も、被告人の住居については必要がある場合に、被告人以外の者の住居については押収すべき物の存在を認めるに足りる状況のある場合に限り、令状により捜索することができる(同法102条、106条、なお126条参照)。

[内田一郎・田口守一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「家宅捜索」の意味・わかりやすい解説

家宅捜索【かたくそうさく】

住居について行われる捜索。住居主,看守者またはこれに代わる者の立会いが必要であり,日出前・日没後には令状にその旨の記載がなければ原則として行えない(刑事訴訟法114,116,117条)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

改訂新版 世界大百科事典 「家宅捜索」の意味・わかりやすい解説

家宅捜索 (かたくそうさく)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の家宅捜索の言及

【捜索】より


[刑事訴訟法上の捜索]
 刑事手続における強制処分の一種で,官憲が一定の場所(住居,人の身体など)で物または人を捜すことをいう。住居における捜索は,俗に家宅捜索ともいう。憲法によって,何人も,逮捕の場合を除いては,司法官憲(裁判官)が正当な理由に基づいて,捜索の場所と押収すべき物を明示して発付する個別的な令状によらなければ,住居,所持品等の捜索を受けない権利を保障されている(日本国憲法35条)。…

※「家宅捜索」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android