悠紀殿(読み)ゆきでん

精選版 日本国語大辞典 「悠紀殿」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐でん【悠紀殿】

〘名〙 大嘗祭悠紀儀式を行なうために主基(すき)殿とともに特設される殿舎。柱は松の黒木茅葺(かやぶき)で、千木(ちぎ)鰹木(かつおぎ)をもち、畳表(たたみおもて)で囲って竹の縁を設ける。悠紀院
※儀式(872)三「天皇御悠紀殿東幄

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「悠紀殿」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐でん【悠紀殿】

大嘗祭だいじょうさいのとき、東方祭場となる殿舎。→主基殿すきでん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の悠紀殿の言及

【悠紀・主基】より

…〈ゆき〉は斎忌,由基,〈すき〉は次,須伎などとも記す。悠紀国,主基国の斎田の新穀が,それぞれ大嘗宮の東の悠紀殿,西の主基殿で神饌に供された。悠紀・主基の国郡は卜定によって選ぶのが原則で特定されていなかったが,平安中期以降は悠紀は近江国,主基は丹波国と備中国が交互に選ばれ,郡のみが卜定された。…

※「悠紀殿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android