文芸用語。1930年(昭和5)ごろから32年ごろにかけて、フロイトの精神分析学やジョイス、プルーストらの20世紀文学の方法の影響を受けたわが国の文学者たちの間で「無意識」に対する関心が高まったとき、それを文学の題材、対象、文体などに積極的に取り入れて新しい文学を生み出そうとしておこった一傾向。理論としては伊藤整『新心理主義文学』(1932)、作品としては伊藤整『感情細胞の断面』(1930)、横光利一『機械』(1930)、川端康成(やすなり)『水晶幻想』(1931)などがあげられる。現代文学史上は、プロレタリア文学に対抗し、新感覚派を批判的に継承したモダニズム正統派の地位を与えられているが、概念規定、評価ともにまだあいまいである。
[曾根博義]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...