日本大百科全書(ニッポニカ) 「新経済連盟」の意味・わかりやすい解説
新経済連盟
しんけいざいれんめい
インターネットビジネスを中核にイノベーション(技術革新)と成長戦略による日本の競争力向上を標榜(ひょうぼう)する経済団体。2012年(平成24)6月1日に発足した。略称は「新経連」。英語名はJapan Association of New Economy(JANE)。団体トップは代表理事職で、初代はインターネット通販大手・楽天(らくてん)の会長兼社長である三木谷浩史(みきたにひろし)。事務局は東京都港区赤坂(あかさか)。重点3分野として、(1)イノベーション、成長戦略、公正な競争環境の実現による経済成長、(2)地域活性化の実現、(3)国民のさらなる政治参加の実現を掲げ、とくに経済成長のためインターネットビジネスの育成を中心に、規制緩和、減税、民営化、グローバル化、外国人活用などを推進するための各種政策を提言している。会員はIT(情報技術)企業のほか各種サービス産業に広がっており、2019年4月時点の会員は楽天、サイバーエージェント、グーグル日本法人、グリーなど525社である。
2010年2月に発足したインターネット関連企業の業界団体「eビジネス推進連合会」(発足時の会員団体数は779社)が母体である。2013年夏の参議院議員選挙では、規制緩和や成長戦略の推進派である自由民主党を中心とした候補者8人を、新経連が推薦した。日本経済団体連合会(経団連)、日本商工会議所、経済同友会とあわせて、経済4団体とよばれることもある。
[矢野 武 2016年7月19日]