長期信用銀行法に基づいて認可、運営された銀行。現、あおぞら銀行。日債銀と略称していた。初め日本不動産銀行として設立されたが、1977年(昭和52)行名を日本債券信用銀行に変更した。日本不動産銀行は、1957年、旧朝鮮銀行の残余財産をもとに長期信用銀行法に基づいて設立された。他の長期信用銀行に比較して、不動産金融、中小企業金融の比率が高いところから、この銀行名となった。事実、設立当初は不動産金融に力を入れ、不動産担保の評価や住宅金融を積極的に推進していたが、その後は設備投資金融や海外投資金融などの面で、他の長期信用銀行との間にあまり相違がなくなってきた。そこで行名も変更されることとなった。1990年代に入り、バブル経済が崩壊すると、大量の不良債権が発生し、経営基盤が弱体化し債務超過に陥った。1998年(平成10)12月13日、日本長期信用銀行(現、SBI新生銀行)に続いて国の2番目の特別公的管理銀行となり、一時的に国有化された。2000年(平成12)9月4日、ソフトバンク(現、ソフトバンクグループ)を中核とするコンソーシアム(企業連合)に譲渡され、民間銀行に復帰、2001年1月4日「あおぞら銀行」と行名を変更した。
[原 司郎]
『日本債券信用銀行史編纂室編『日本債券信用銀行三十年史』(1993・日本債券信用銀行)』
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…〈長期信用銀行法〉(1952公布)に基づく長期金融機関。日本興業銀行,日本長期信用銀行,日本債券信用銀行の3行があるが,それぞれ異なった沿革をもっている。同法により新設された日本長期信用銀行と,1902年設立の特殊銀行から移行した日本興業銀行の2行が52年当初から存在し,その後57年に,旧朝鮮銀行の残余財産を継承した日本不動産銀行(1977年10月に日本債券信用銀行と改称)が新設された。…
※「日本債券信用銀行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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