火災や暴風で家屋や家財が損害を受けると保険金が支払われる。保険料を一括で支払う場合、契約期間が長いほど割安になるので、家を所有している人は長期契約を結ぶことが多い。水害や地震で保険金を受け取るには、それぞれ水災補償と地震保険を付ける必要がある。損害保険各社は、損害保険料率算出機構が公表する「参考純率」を目安に保険料を決める。
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火災事故等により生じた損害を補償することを目的とした保険。建物(住宅、店舗、事務所、工場、倉庫など)やその中に収容されている動産(家財、什器(じゅうき)、備品、商品・製品、機械設備など)が、火災、落雷、破裂・爆発、風・雹(ひょう)・雪災などの自然災害により損害を被った場合に、実損額を補償する損害保険の種類である。
[押尾直志 2018年3月19日]
火災保険の歴史は、近代保険発祥の地、イギリスにおいて17世紀末に設立された三つの先駆的火災保険企業から始まる。歴史上最初の火災保険企業は、建築業者たちの合資会社として1680年に事業を開始したファイアー・オフィスFire Office(1705年にフェニックスPhenixと改称)である。同社はロンドン大火(1666)をきっかけとした建物・家屋の火災危険に対する補償需要の増大を背景に、建築業者が新たな企業者利益の機会を創出することを目的として設立した火災保険企業であった。しかし、産業革命前であった当時、保険需要の不十分さや保険思想の未発達などにより、他の2社も含めて経営環境は厳しかった。
18世紀に入ると、イギリスでは空前の起業・投機ブームのなかで、保険技術の未発達と保険に本来的につきまとう射倖(しゃこう)性ゆえに、保険事業が詐欺・投機目的に利用された。このため、1720年に泡沫(ほうまつ)会社禁止法The Bubble Actが制定され、当時設立されていた二つの勅許海上保険株式会社以外、株式会社形態で保険事業を営むことは禁止された。両社は海上保険事業の独占権を得たにもかかわらず、経営上の問題から翌年には火災保険事業も開始したが、業績は芳しくなかった。同法は1825年に廃止されるまで100年以上継続したため、法人格をもち信頼を得られる株式会社形態の火災保険会社はその後出現せず、同法施行前の1710年に設立されたサン・ファイアー・オフィスSun Fire Office(1706年から個人経営で営まれていた動産火災保険会社エクスチェンジ・ハウス・ファイアー・オフィスExchange House Fire Officeを譲受)が市場経済の近代化を背景に保険技術的基礎を確立し、火災保険事業を独占的に発展させていった。同社は19世紀以降、世界各地に進出した。
日本の火災保険は、福沢諭吉(ふくざわゆきち)が『西洋事情』(1866)と『西洋旅案内』(1867)で「火災請合」として初めて紹介したことに始まる。明治政府は殖産興業政策のもと外国の制度や近代生産技術の導入を進めた。招聘(しょうへい)外国人の提唱により国営強制火災保険実施の法案が準備されたが、イギリス流の保険民営化論を唱える者による反対を受けて廃案になった。しかしその後、この計画を参考にして1887年(明治20)、最初の火災保険会社、東京火災保険会社(現、損害保険ジャパン日本興亜)が設立された。同社は火災危険のみを担保したが、大火の続発による支払い増と資本力不足により経営危機に陥り、1893年に安田善次郎(ぜんじろう)が経営再建にあたった。1892年ころから確率計算に基づかず賦課式を用いる保険会社が現れ、類似保険会社の設立が相次いだ。政府は近代保険制度を確立するため、1899年には商法に火災保険を含めて保険契約に関する規程を定めるとともに、1900年には保険業法を制定し、保険株式会社と保険相互会社のみに保険事業免許を与えることにした。火災保険は高度成長期までは損害保険事業の主力分野として成長し、今日では火災危険だけでなく自然災害補償を包括する広い範囲の保険分野として発展している。
[押尾直志 2018年3月19日]
火災保険契約は建物や動産の時価評価に基づいて補償する方式であるため、支払われる保険金の額は契約時に取り決めた保険契約金額を限度として、損害発生直前の建物や動産の保険価額(損害が発生した地および時における時価評価額)と保険契約金額との割合を基にして計算される。この割合が100%であれば実際に発生した損害額が支払われる(実損填補(てんぽ)方式)。100%未満では、全損の場合は契約金額を上限に支払われるが、一部損の場合は比例填補の原則が適用されるので、支払われる保険金の額は契約金額よりも少なくなる。比例填補の原則とは、保険金算定方法における以下の原則である。
ただし住宅火災保険や住宅総合保険の場合、建物や動産の保険価額そのままではなく、被保険者が保険金を多く受け取れるよう、比例填補の原則を緩和した、修正比例填補の原則(保険価額×80%)で計算することが多い。
時価評価方式や比例填補の原則、あるいは建物や家財の経年劣化による保険価額の減少などの問題に対応するために、価額協定保険(特約)と新価保険(特約)が開発された。価額協定保険(特約)は、住宅や居住部分を含む店舗(店舗兼用住宅)および家財を対象とする。契約金額は、建物の場合は再築(新築)価額、家財の場合は再調達(再取得)価額である。ただし、再築価額を保険契約金額として設定しても、建築費が高騰して保険金で修理したり再築したりできない可能性もある。一般に長期の保険契約は保険の対象の減価やインフレによる保険金の価値の目減りなど、景気変動による影響を受けやすい。また、新価保険(特約)も価額協定保険(特約)と同様に再築価額や再調達価額を契約金額とするが、新価保険(特約)には建物の面積に制限がない。ただし、建物が罹災(りさい)した後、2年以内に再築(新築)することが条件となっている。
なお、火災保険の場合、建物や家財の損害が地震・噴火・津波を原因とする場合は保険約款のなかで保険金を支払わない(免責とする)ことが明記されている。地震等による損害に対する建物や動産の補償は別途、オプションとして用意されている個人向けの地震保険(特約)を、主契約である火災保険に付帯する必要がある。
[押尾直志 2018年3月19日]
火災保険のおもな種類と付帯できる特約は、以下の通りである。ただし、特約は損害保険会社間で若干取扱い種類や名称の違いがある。
(1)住宅火災保険 火災、落雷、爆発・破裂、風・雹・雪災による損害を補償する。付帯できる特約は、個人賠償責任保険特約、店舗賠償責任保険特約、借家人賠償責任保険特約、地震保険特約、価額協定保険特約などである。
(2)住宅総合保険 住宅火災保険の補償範囲に加えて、物体の落下・飛来・衝突、水ぬれ、騒擾(そうじょう)・集団行動に伴う暴力行為、盗難・持出し家財(家財の保険をつけた場合)の損害などを補償する。付帯できる特約は、個人賠償責任保険特約、借家人賠償責任保険特約、修理費用保険特約、地震保険特約、価額協定保険特約などである。
(3)店舗総合保険 店舗、事務所およびこれらと併用している住居、作業所を対象とし、補償は住宅総合保険と同じであるが、付帯できる特約が異なる。付帯できる特約は、個人賠償責任保険特約、店舗休業保険特約、店舗賠償責任保険特約、価額協定保険特約、新価保険特約、地震保険特約などである。
(4)普通火災保険 普通火災保険の一般物件用と店舗総合保険の違いは、前者の保険の対象には店舗、事務所、店舗併用住宅、作業所のほかに屋外設備・装置を含める一方、後者は総合保険であるため、保険対象の水ぬれ、物体の落下・飛来・衝突、騒擾・集団行動に伴う暴力行為、盗難、持出し家財(家財の保険をつけた場合)の損害についても補償するところにある。また、店舗総合保険の場合、保険金算定において被保険者が保険金を多く受け取れるように修正比例填補の原則を採用し保険価額の80%で計算するが、普通火災保険の一般物件用では保険価額をそのまま用いる。付帯できる特約は、借家人賠償責任保険特約、修理費用保険特約、複数の敷地に所在する財産を包括補償する特約、価額協定保険特約、新価保険特約、地震保険特約などである。普通火災保険には一般物件のほかに工場物件、倉庫物件の種別がある。工場物件は一定規模以上の工場の敷地内にある工場、倉庫、事務所などの建物と原材料・製品、機械、設備・装置などを対象とする。倉庫物件は営業用倉庫やそこに収容されている動産を対象とする。
(5)団地保険(マンション保険) 鉄筋コンクリートなどの耐火構造の集合住宅を対象とし、補償内容は住宅総合保険と同じである。付帯できる特約は、個人賠償責任保険特約、借家人賠償責任保険特約、類焼損害保険特約、地震保険特約などである。
(6)長期火災保険 住宅ローンの返済期間にあわせて利用されることが多い。契約時に一括して保険料を支払えば一定の割引を受けられるメリットがあるが、保険契約者にとって負担が大きい。2015年(平成27)10月以降の契約分から10年を超える長期火災保険の取扱いが中止された。
[押尾直志 2018年3月19日]
しかし、1990年代後半以降、保険事業の自由化が進んだことにより、損害保険各社の火災保険の内容も多様化しており、価額協定保険特約をつけなくとも再築(再調達)価額を保険契約金額とする新しいタイプの火災保険が一般的となっている。
新しいタイプの火災保険の特徴は、契約時に算出した再築(再調達)価額を保険金支払額の算定の基準にする点にある。この火災保険は保険金算定のわかりづらさを改善し、契約時に算出した再調達価額を契約金額にして損害額(修理費)を保険金として支払う評価済保険の方式が採用されている。損害保険では基本的に時価評価方式に基づいて保険金の算定をするが、たとえば海上保険では、船舶や積載貨物のように事故現場が海上のためにその場所で時価評価することができない場合を想定し、評価済保険方式が用いられる。この方式を個人向け火災保険で取り入れたのは、保険契約者・被保険者に誤解を招かない、しかも火災保険の補償機能を高めた保険金算定方法の仕組みだからである。損害保険会社と保険契約者との間で、契約時に同じ構造・材質・広さの建物を再築(新築)するための価額を契約金額として取り決め、保険金算定時にそれをそのまま基準にする契約方式である。
損害保険はきわめて公共性の高い事業である。しかし、バブル経済崩壊後、デフレ不況が長期化して損害保険事業が伸び悩むなかで規制緩和・自由化政策が導入され、いくつかの損害保険会社が経営破綻(はたん)し、多くの保険契約者・被保険者に被害を及ぼした。また、市場競争が激化し、生き残りのために大手損害保険会社と統合したり、持株会社の傘下に入ったりする中小損害保険会社が相次いでおり、日本の大手3メガ損保(東京海上日動火災保険などを子会社にもつ東京海上ホールディングス、損害保険ジャパン日本興亜などを子会社にもつSOMPOホールディングス、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険などを子会社にもつMS & ADホールディングス)に集約されつつある。こうした損害保険市場の環境変化のなかで保険金不払い問題や火災保険料の過徴収問題などが発覚し、損害保険会社の経営姿勢が厳しく問われている。
[押尾直志 2018年3月19日]
火災によって生じた損害を塡補(てんぽ)することを基本とする損害保険。火災保険でいう火災とは,(1)火の通常の使用に反して燃えてはならない場所で,燃えてはならない物が燃えること,(2)放置すれば火勢が自然に拡大するおそれがあること,の二つの要件をそなえた燃焼を指す。しかし,最近は単に火災による損害ばかりではなく,危険の多様化が進む時代の要請にこたえ盗難,交通事故傷害,賠償責任等の損害をも合わせて塡補する等,いろいろな危険に対する総合保険的性格を強めている。
火災保険はその萌芽を古代バビロニアのハンムラピ法典に求める説もあるが,近代的な火災保険の起源は中世ヨーロッパで発展したギルドとするのが一般的である。初期のギルドは火災のみならず天災による被害の相互救済機関として発達し,15世紀には火災だけを対象としたギルドが多数発生し,後に公営火災保険に発展する基礎となった。こうした発展の経緯からドイツでは,現在も他国と比較すれば公営保険が盛んである。イギリスでは,1666年9月に4昼夜にわたってロンドン市街の85%以上を燃やしつくした大火(ロンドン大火)が発生したが,この直後にバーボンNicholas Barbon(1640ころ-98)という医師が個人で火災保険の経営を始めたのが最初である。その後,イギリス経済の発展とともに盛んになり,1858年にはファイア・オフィス・コミッティーFire Office Committeeが組織され,精緻(せいち)かつ妥当な保険料率の算定,傘下の火災予防協会を通じての防災活動に尽力する等,社会に大きな貢献をしている。アメリカでは,当初イギリスの保険会社が中心となっていたが,1752年にアメリカ最初の火災保険会社としてフィラデルフィア・コントリビューションシップPhiladelphia Contributionshipという相互会社が設立された。その後,大規模な会社も設立され,一時期激しい料率引下げ競争が行われたこともあったが,その後秩序を回復し大いに発展した。現在では,単に火災による損害だけを担保する火災保険は少なく,家庭をめぐる種々の危険を一括して引き受ける家庭総合保険home owner's multiple peril policy等の総合保険が中心となっている。
日本では,ドイツ語教師として来日したドイツ人パウル・マイエットが火災の多い日本の事情にかんがみ,1878年(明治11)国営の強制保険制度を提案したが,強制加入であることから反対が多く,実現には至らなかった。その後は民間の手で開発が進められ,87年には最初の火災保険会社である東京火災保険会社(現,安田火災海上保険 (株) )が設立されている。以来,関東大震災,第2次大戦等で大きな打撃をこうむったこともあったが,損害保険業界における主要種目の一つとして,おおむね順調な成長を遂げている。最近では,事故率の低下による料率引下げの影響,モータリゼーションの発展に伴う自動車保険の増大等によって,保険料全体に占める火災保険の割合は低下しつつあるものの,建物・各種動産等個人・法人を問わず,その活動基盤である基本的財産が火災という不慮の災害によって失われたことによる経済的損失をカバーする手段として,存在価値をいささかも減っていない。火災保険の元受保険料の損害保険全体に占める割合は,現在1/4程度である。
火災保険は原則として原因のいかんを問わず,火災によって生じた損害を塡補するが,商法は保険の目的の固有の性質による損害および自然の消耗,保険契約者または被保険者の悪意もしくは重大な過失によって生じた損害は塡補しない旨,また戦争その他の変乱によって生じた損害は特約のない限り塡補しない旨定めている。このほか,実際の契約においては,罹災時の損害が巨大であり民営保険事業では負担にたえないような原子力・地震・噴火等による損害は除外されることが多い。しかし,従来担保されなかった爆発事故による損害が塡補されるようになる等,近年は時代の要請に対応するためこうした免責事由の範囲は縮小されつつある。さらに現在では,火災保険に加えて地震保険へ加入することによって,住居用の建物および家財については地震・噴火による焼失・倒壊などの損害に対処する道も開けている。
火災保険の対象は,住宅・店舗等の建物や家財・商品・機械等,動産や不動産を問わない。また建物が焼失したために得られなくなった家賃,休業中の利益等の間接損害を対象とすることもできる。損害が生じたときの保険金支払額は,保険金額の保険価額(損害発生時における保険の目的の時価)に対する割合を損害額に乗じて算出されるとするのが商法の原則である。これを比例塡補方式というが,これによると,保険金額が保険価額を下回る一部保険の場合,損害額全額が支払われないことになり,一般の契約者にはなかなか理解されがたいという問題がる。こうした弊害を除去し,火災保険の一層の普及をはかるため,一般家庭向けの火災保険では,保険金額が保険価額の80%以上であれば比例塡補方式は適用しないよう商品改定を行ったり(これを実損塡補方式という),価額協定保険・新価保険の開発を行う等,近年この方式を緩和する動きがみられる。また,保険金額が保険価額を超える場合を超過保険といい,損害が発生しても保険から支払われるのは保険価額が限度となる。これは火災保険が損害の塡補を目的とする契約であり,損害の発生によってかえって利益を得ることを許さないためであり,仮にこれを認めると,利得をねらった放火等のいわゆるモラル・リスクを誘発するおそれもあるためである。保険期間は通常1年である。掛金とも呼ばれる保険料は全額を契約と同時に払い込むのが原則であるが,現在では給与からのチェック・オフによる団体扱分割払い,銀行口座からの自動引落し等による個人分割払い,保険料ローンによる実質的な分割払方式等,各種の支払方法がある。
火災保険の概要は以上であるが,実際の契約に際しては契約者のニーズに応じられるようにさまざまな種類の保険が用意されており,そのおもなものは次のとおりである。
(1)住宅総合保険 アメリカの家庭総合保険やイギリスの同種保険に範をとり,住宅の居住者が遭遇する可能性のある各種の危険を1証券で総合的に担保することをねらいとして,1951年に開発された。この保険の基礎となっている住宅火災保険と比較すれば,家財の盗難,風水雪害,建物外部からの物体の落下・衝突,水ぬれ等による損害も支払の対象としている点で,担保範囲が広くなっている。また特約を付すことによって交通事故傷害,個人賠償責任,借家人賠償責任等も担保することができる。家庭向け火災保険では現在最も一般的なものといえよう。この種の総合保険には,店舗を対象とした店舗総合保険,アパート,マンション等を対象とした団地保険,次項の長期総合保険がある。
(2)長期総合保険 通常,損害保険は保険期間1年,掛捨てであるが,この保険は掛捨てではない保険を望む契約者層の需要にこたえる商品として開発された,火災保険を基礎とする総合保険である。保険期間は5年もしくは10年の長期契約で,保険期間満了時は(全損(全損・分損)によって契約が失効しない限り)保険金額の10%の満期返戻金と,保険期間中の運用益による契約者配当金が支払われるという,生命保険に似た仕組みをもつ点が特徴である。需要にマッチした保険として急速な伸びを示している。保険の対象,担保内容等は住宅総合保険とほぼ同じである。
(3)利益保険 内容からいえば企業の休業保険ともいうべき性格をもつ。企業の施設が火災によって損害をこうむった場合,建物等の物的損害のほかに売上げが減少する結果,営業利益が減少したり人件費その他の経常支出が赤字支出となって表れるが,こうした間接損害を塡補する保険である。したがって,通常の火災保険と合わせて利益保険を付保することにより,火災による直接・間接の損害を回復することが可能となる。利益保険と同じ性格をもつ保険として,小規模な工場や店舗の休業期間中の粗利益を塡補する店舗休業保険やアパート等の家賃収入を塡補する家賃保険等がある。
(4)以上のほか,森林火災保険,債権保全火災保険,石油精製工場特殊契約,通知保健等,契約者のニーズ,保険の目的に応じたさまざまな種類の火災保険がある。
日本の火災保険料率のうち大部分は,損害保険料率算定会が長年の統計に基づき合理的かつ公正にかつ算出して大蔵省の認可を受けた算定会料率である。算定会料率は法律によってその遵守が義務づけられており,保険会社間の差はない。料率は保険金額1000円に対する割合(‰)で表示され,住宅,工場,倉庫およびそれ以外の四つの基本料率に分かれているが,地域,建物の構造,建物の中で行われる作業の種類等によってさらに細かい区分がなされている。実際の契約に際しては基本料率に危険度に応じた割増し,割引がなされ,適用料率が決められる。
執筆者:高木 秀卓
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 自動車保険・医療保険のソニー損保損害保険用語集について 情報
出典 リフォーム ホームプロリフォーム用語集について 情報
出典 みんなの生命保険アドバイザー保険基礎用語集について 情報
…損害保険として日本の商法が定めているのは偶然な事故により被った損害が塡補される保険で,火災保険,運送保険,海上保険の3種類であるが,今日では各種の新しい保険が行われるようになっている。損害保険は多義の用語であるが,生命保険以外の保険ないし,保険のうち損害保険会社が営業するものの意味で用いられることが多い。…
※「火災保険」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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