小学館 西和中辞典 第2版の解説
***quien, [kjen]
[代名] [複~es]〘関係〙
▲人を表す名詞(句)を先行詞とし,先行詞の数に一致する.
1 〘制限用法〙 ⸨前置詞+⸩ …する(人).
(1) 〘関係節内の動詞の直接目的語として〙
la persona a quien quiero|私の愛する人.
Los chicos a quienes viste ayer son los hijos de Manolo.|君が昨日見た少年たちはマノロの息子たちだ.
▲que と異なり前置詞の a を必要とする.
(2) 〘関係節内の動詞の間接目的語として〙
el profesor a quien mostré la carta|私が手紙を見せた先生.
(3) 〘関係節内の動詞の修飾句の一部として〙
la niña con quien está jugando mi hijo|私の息子が一緒に遊んでいる女の子.
Ésta es la señora de quien te hablé el otro día.|こちらが先日君に話したご婦人だ.
▲制限用法の場合関係詞が主語となるときは quien でなく que が用いられる.
⇒la chica que está allí|あそこにいる女の子.
2 〘非制限用法〙 〘文章語〙 そしてその人は….
(1) 〘主語として〙
Su madre, quien estaba preparando la comida, se dirigió a la puerta al oír aquella voz.|彼[彼女](ら)の母は食事の用意をしていたのだが,その声を聞くと家の戸口の方へ行った.
(2) ⸨前置詞+⸩ 〘直接・間接目的語あるいは動詞の修飾句の一部として〙
Me llamó Marta, con quien había tenido una dura discusión el día anterior.|マルタが電話してきた.私はその前日に彼女と激しい言い争いをしていた.
3 〘先行詞を中に含んで〙 …する人.
Hay quien dice que van a desaparecer los libros en papel.|紙製の本がなくなると言う人がいる.
Habrá quien lo sepa.|そのことを知っている人もいるだろう.
Quien pierda paga.|負けた人が支払う.
Quien quiera preguntar, levante la mano, por favor.|質問のある方は挙手願います.
▲特定されない漠然とした人を指すときによく用いられ,その場合関係節内の動詞は接続法をとる.
▲関係節内の動詞が不定詞のとき「…するべき[…することができる]人」という意味になる.
⇒No tiene a quien [quién] consultar.|彼[彼女]には相談すべき人がいない.
▲次のような強調構文を作る.
⇒A quien se tiene que dirigir es a ese señor.|それをおっしゃるべきなのはそちらの方に対してです.
4 ⸨接続法+quien+接続法⸩ 〘譲歩〙 誰が…しようとも.
diga quien lo diga|誰がそう言おうと.
sea quien sea|誰であっても.
まるで…のように.
Hace como quien no oye.|彼[彼女]は聞こえないふりをしている.
…する資格がない.
No soy quien para criticarlos.|私は彼らを批判できる立場ではない.
多かれ少なかれ皆.
Quien más, quien menos es responsable.|多少の差はあれ皆が責任者だ.
[←〔ラ〕quem(男性単数対格;主格はquis);[関連]〔英〕who]
***quién, [kjén]
[代名] [複~es]〘疑問〙
1 誰,どなた.
¿Quién es?―Soy María, ábreme.|どなたですか.―マリアよ,開けてちょうだい.
¿Quiénes son estas dos niñas?―Son mis nietas.|このふたりの女の子は誰.―私の孫たちよ.
¿Quién hace la comida?|誰がご飯を作るの.
¿De quién es este paraguas?|この傘は誰のですか.
¿Con quién ibas ayer?|昨日は誰と一緒だったの.
¿Con quién hablo?|〘電話〙 どちら様ですか.
¿De parte de quién?|〘取り次いで〙 どちら様ですか.
▲疑問詞が直接目的語となるとき前置詞の a を伴う.
⇒¿A quién quieres ver?|誰に会いたいの.
▲間接疑問文を作る.
⇒Les pregunté quién era el dueño.|私は誰が持ち主か彼らにたずねた.
▲間接疑問文で従属節内の動詞が不定詞のとき「誰を[に]…すべき[できる]か」という意味になる.
⇒No sé con quién contar.|誰を頼っていいかわからない.
2 〘感嘆文〙 〘驚き・反語〙 誰がいったい…か;〘願望〙 ⸨+接続法過去⸩ …だったらなあ.
¡Quién no le va a conocer a usted!|誰があなたを知らないというんですか.
¡Quién pudiera!|それができたらなあ.
¡Quién hubiera estado allí!|その場にいたかったなあ.
3 〘不定〙 〘古語〙 〘繰り返して〙 ある者は…,別の者は….
→no ser quien para+不定詞.
〖軍〗 (そこにいるのは)誰か.
〘話〙 今に見ていろ.
[←〔ラ〕quem(男性単数対格;主格はquī);[関連]〔英〕who]