世界大百科事典(旧版)内の《アメリカ》(カフカ)の言及
【カフカ】より
… 12年8月フェリーツェ・バウアーFelice Bauerに出あい,老いた父親に突然溺死の刑を宣告される短編《判決》を9月の一夜に書きあげて,独自の文学世界への突破口を開いた。若い布地販売員グレゴールが巨大な虫に変身し,しだいに家族にうとまれて死ぬ著名な作品《変身》も同年末に完成,カール少年のアメリカ放浪記,長編《アメリカ》も書きすすめられたが,書くことと結婚への願望は両立し得ず,フェリーツェとは以後の5年間に2度婚約と解消をくりかえし,大部の手紙が残された。こうした懊悩を基底にして14年には《審判Der Prozess》の大部分が執筆され,短編《流刑地にて》も完成。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」