《バンド・ワゴン》(読み)ばんどわごん

世界大百科事典(旧版)内の《バンド・ワゴン》の言及

【ミュージカル映画】より

…また戦時には,ミュージカル映画は逃避主義を代表する一つの〈必需品〉となって,ジンジャー・ロジャーズ,リタ・ヘイワース,ベティ・ハットン,ベティ・グレーブル,グロリア・ジーンなどが踊りと歌で暗い庶民生活に夢をあたえ,孤独な兵士たちのホームシックを慰め,そこから,〈踊る脚線美〉でGIを熱狂させたベティ・グレーブルを筆頭に〈ピンナップ・ガール〉と呼ばれる新しいスターも誕生した。
[戦後の黄金時代から衰退へ]
 1940年代後半から50年代前半にかけては,〈MGMミュージカル〉の黄金時代で,プロデューサーのアーサー・フリードを中心に,フレッド・アステア,ジュディ・ガーランド,ジーン・ケリーGene Kelley(1912‐96),シド・チャリシー,レスリー・キャロンといったスター,ベティ・コムデン,アドルフ・グリーンのコンビの台本作者,ビンセント・ミネリVincente Minnelli(1913‐86),スタンリー・ドーネンStanley Donen(1924‐ )といった監督など,豊富な人材を契約者としてかかえ,《若草の頃》(1944),《踊る大紐育》(1949),《巴里のアメリカ人》(1951),《雨に唄えば》(1951),《バンド・ワゴン》(1953),《いつも上天気》(1955)など数々の名作を生み出した。これらの名場面はのち《ザッツ・エンタテインメント》(1974)にハイライト集の形で収録されている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」