《俱舎曼荼羅図》(読み)くしゃまんだらず

世界大百科事典(旧版)内の《俱舎曼荼羅図》の言及

【東大寺】より

…このほか彫刻では三昧堂(四月堂)の千手観音像,〈試みの大仏〉とも呼ばれ良弁念持仏と伝える弥勒菩薩座像(奈良国立博物館寄託),二月堂食堂の訶梨帝母(かりていも)座像,明治初期の廃仏毀釈の際,天理の永久寺より移された持国天・多聞天立像がある。絵画では平安後期の作ながら復古的作風の《俱舎曼荼羅図》があり,また《善財童子絵巻》とも称される《華厳五十五所絵巻》,額装の《華厳五十五所絵》はともに12世紀後半といわれる。工芸では聖宝が所持し,その没後,維摩会の必需品となった五獅子如意があり,東大寺における教学の展開を示す遺品となっている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」