《恐るべき子どもたち》(読み)おそるべきこどもたち

世界大百科事典(旧版)内の《恐るべき子どもたち》の言及

【コクトー】より

…生涯に発表された詩集は20冊に近いが,《詩集Poésies》(1924),《詩篇集Poèmes》(1948),《明暗》(1954)などが代表作である。小説家としては,死ぬ間際に死んだふりをするほど噓に忠実な《山師トマ》(1923),夢幻に遊びながら死に急ぐ少年少女の妖しい美しさを描いた《恐るべき子どもたち》(1929),この2作でその独自性を十分に味わえる。戯曲としては,人間と宿命との対比を扱ったギリシア風悲劇《オルフェ》(1925),女の孤独を痛切に感じさせる登場人物ひとりの異色作《声》(1930),秩序と無秩序の相克を通じて人間性が非人間的になりうることを示した《恐るべき親たち》(1939)をあげたい。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」