《日盛り》(読み)ひざかり

世界大百科事典(旧版)内の《日盛り》の言及

【ボーエン】より

…彼女の全作品に通じる鋭い視覚的感受性を示す処女短編集《邂逅》(1923),アイルランドの大邸宅の生活を描いた,鮮烈な風景感覚のなかによどんだ憂愁を示す秀作《去年の秋》(1929),恐怖小説を思わせる無気味さをもった《パリの宿》(1935),孤独な娘の恋の挫折を描いた《心の死》(1938)などの抒情性に富んだ作品で文壇に登場した。戦後,ステラとその恋人,彼をスパイ嫌疑で追う男との三角関係というメロドラマ仕立ての筋の下に,第2次大戦下の都市生活の崩壊を描いた野心作《日盛り》(1949)で一流作家の地位を確立した。このほかにも多くの長・短編があるが,祖先伝来の邸宅の歴史を扱った《ボーエン邸》(1942)は,アイルランドに住む上流イギリス人の生活を知るうえでも貴重なものである。…

※「《日盛り》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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