《灌頂歴名》(読み)かんぢょうれきめい

世界大百科事典(旧版)内の《灌頂歴名》の言及

【空海】より

金剛峯寺【和多 秀乗】
[空海の書]
 空海は日本書道界の祖として重視され,嵯峨天皇とともに二聖と呼ばれ,また橘逸勢を加えて三筆とも呼ばれる。世に空海筆と称されるものは数多いが,確実に彼の筆と認められるのは《風信帖》《灌頂歴名》《真言七祖像賛》《聾瞽指帰(ろうこしいき)》《金剛般若経開題》《大日経開題》《三十帖冊子》などである。《風信帖》は空海から最澄にあてた書状で三通あり,いずれも812,3年ころのもの。…

【神護寺】より

…高雄寺の時代,唐から帰朝した空海は807年(大同2)勅によって当寺に入り,以後ここを本拠に真言密教の興隆につとめた。有名な空海自筆の《灌頂歴名》(国宝)は,812年(弘仁3)空海が当寺で最澄,真綱,泰範,円澄ら190余人に両部灌頂を伝授したときの記録である。神護寺への改称を契機に,空海は当寺を去り,弟子の真済があとをついだが,この2人の時代に根本堂以下の諸堂の建立,その堂内に安置する諸仏の造立など,寺観が整備され,朝廷の厚い保護のもと,国家鎮護の法会に専念する真言密教寺院の基礎を固めた。…

※「《灌頂歴名》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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