《経義述聞》(読み)けいぎじゅつぶん

世界大百科事典(旧版)内の《経義述聞》の言及

【王引之】より

…実は王念孫の父,王安国(文粛公)も吏部尚書にまでなった篤学の高官で,王引之の学問は王氏3代の学の精華である。《経義述聞》15巻,《経伝釈詞》10巻はとくに名高いが,経書の訓詁を説く《経義述聞》は,すなわち〈聞けるを述ぶ〉を書名とするように,すすんで父王念孫の学問の祖述者であろうとしているため,どこが王引之の独創であるかを見とどけることが,しばしば困難となる。死後文簡公と諡(おくりな)された。…

【考証学】より

…これは神聖なる経典を,研究の対象とし,かつこれを懐疑したものであって,一種の思想解放としての意味をもった。(2)経典について古い注疏の誤謬を指摘し(王念孫《読書雑志》,王引之《経義述聞》など),新しい注釈を作って(恵棟《周易述》,孫星衍《尚書今古文注疏》,孫詒譲《周礼正義》,焦循《孟子正義》など),古典研究が画期的に進んだこと。この過程で,文字,音韻に関する学問が極度に発達したことは特筆に値する(段玉裁《説文解字注》など)。…

※「《経義述聞》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」