世界大百科事典(旧版)内の《董解元西廂記》の言及
【諸宮調】より
…特にその組曲形式と四声を通押するそれまでにない押韻法は,元代の雑劇や散曲,すなわち元曲と共通しており,元曲を生みだす有力な母胎となったと考えられる。ただし明代以降は急速にすたれ,現存する作品も少なく,完全に残っているのは,金の章宗の時の人といわれる董解元の作《西廂記諸宮調》,別名《董解元西廂記》(略して《董西廂》)だけである。この作品は唐の元稹の伝奇小説《鶯鶯伝(おうおうでん)》を題材としており,元の王実甫の雑劇《西廂記》に大きな影響をあたえた。…
【董西廂】より
…中国の語り物の一形式である〈諸宮調〉の代表的作品で,《董解元西廂記》の略称。作者の董解元は金の章宗の時(1190‐1208)の人。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」