世界大百科事典(旧版)内の《読書雑志》の言及
【王念孫】より
…言語の音声面を重視し,古書には音声の近似にもとづく仮借(かしや)つまり当て字が多く,それを見きわめることで文意が正しく読み取れることを強調した。《読書雑志》82巻はその理論の実践編である。《広雅疏証》32巻は広く読まれ,また《古韻譜》1巻など古音学の業績もある。…
【考証学】より
…これは神聖なる経典を,研究の対象とし,かつこれを懐疑したものであって,一種の思想解放としての意味をもった。(2)経典について古い注疏の誤謬を指摘し(王念孫《読書雑志》,王引之《経義述聞》など),新しい注釈を作って(恵棟《周易述》,孫星衍《尚書今古文注疏》,孫詒譲《周礼正義》,焦循《孟子正義》など),古典研究が画期的に進んだこと。この過程で,文字,音韻に関する学問が極度に発達したことは特筆に値する(段玉裁《説文解字注》など)。…
※「《読書雑志》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」