《運命論者ジャックとその主人》(読み)うんめいろんじゃじゃっくとそのしゅじん

世界大百科事典(旧版)内の《運命論者ジャックとその主人》の言及

【ディドロ】より

…ついで,18世紀フランス演劇の最高傑作に数えられる《この男,善人なのやら悪人なのやら》(1770‐84執筆,生前未刊)を書き,また俳優の演技は感動に頼るべきではなく,知性によって統御されるべきであるとする革新的理論を《俳優に関する逆説》(1769‐78)のなかで主張した。小説の分野では,《修道女》(1760‐82執筆,生前未刊),《ラモーの甥》(1761‐73執筆,生前未刊),《運命論者ジャックとその主人》(1772‐73執筆,74改訂,生前未刊)が生みだされる。そこでは,社会の周縁に位置する人物(修道院制度に反抗して脱走する女性,社会の脱落者ラモーの甥,召使ジャック)によって,既成の秩序は疑問のうちに投げ込まれ,転倒され,その混乱のなかからまったく新しい文学的宇宙が誕生する。…

※「《運命論者ジャックとその主人》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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