《遠西医方名物考補遺》(読み)えんせいいほうめいぶつこうほい

世界大百科事典(旧版)内の《遠西医方名物考補遺》の言及

【宇田川榕菴】より

…1822‐25),《同補遺》9巻(1834),《厚生新編(虫属)(昆虫通論)》,和・漢にある薬の西洋式利用法《新訂増補和蘭薬鏡》(宇田川玄真著・榕菴校補),日本各地の温泉の化学分析レポート《諸国温泉試説》,《植学啓原》3巻付図1巻(1835),《植学独語》稿,《動学啓原》稿,《舎密開宗(せいみかいそう)》。なかでも《遠西医方名物考補遺》巻七~九は,〈元素編〉巻一~三とあり,ラボアジエの元素概念の日本への最初の紹介の刊本として,《植学啓原》は本格的な植物学の刊本,そして《舎密開宗》は日本最初の体系的な化学の刊本として,用語をはじめ後世に与えた影響は大きい。これらは単なる翻訳でなく,和・漢の知識と比較し,実験も行って考察し,植物学・化学の日本語の体系にまとめており,すでに近代的な論文・研究書の体をなしている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」