オタカベ(読み)おたかべ

世界大百科事典(旧版)内のオタカベの言及

【沖縄[県]】より

…彼女らは官人でその職責は世襲であるが,その継承にあたっては種々の違いが認められる。ノロは〈ノロ殿内(どんち)〉に住んで,担当の祭祀管轄区域内の祈願儀礼を行い,御嶽(おたけ∥うたき)や拝所でオモロをうたい,オタカベ(お崇べ)を唱えた。オタカベは祭礼のよき日と神の出自をたたえた神への祈願の言葉をいう。…

【神歌】より

神楽神楽歌【中村 茂子】(4)沖縄の神歌 巫女集団を中心とした古風な祭祀を伝える沖縄にも,祭りの場でのさまざまの神歌が保存されている。沖縄諸島では,神の託宣を意味するミセセル,神を崇(たか)べて降雨などの願いごとを述べるオタカベ,もとは託宣から出て現在は神に豊作などの祈願を捧げる形になったティルクグチ,同じく神に自分たちの願意を長々と訴えるクェーナやウムイなどがある。また宮古諸島では,神々の降臨・誕生から村落の創成などを述べたてて神を賛嘆するフサ,神々を崇べる意味のタービ,同じく神々を賛美するピャーシ,さらにそれらの神歌の要素を取りながら祖先神の偉業などを壮大に叙述するニーリなどがある。…

※「オタカベ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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