オナンの罪(読み)おなんのつみ

世界大百科事典(旧版)内のオナンの罪の言及

【避妊】より

… 第2については,精子を殺す薬を浸ませたタンポンを女性性器に入れて避妊する方法,性交中断によって精液を腟外に排出する方法,あるいは妊娠を望まないことを表示する呪術的方法などが広くみられた。腟外射精は,キリスト教文化圏とくにカトリックを奉じる国々においては,旧約聖書《創世記》38章8~10節に記されている〈オナンの罪〉(兄の妻をめとり,子をなすことを命じられたオナンが,それを拒んで精液を地に漏らし,ために神によって罰せられた。今日もっぱら〈自慰〉の意で用いられるオナニーの語はこれに基づいている)として長く禁じられていたが,フランス革命はこのオナンの罪を無視する傾向を生み,その後の急速な性交中断法の普及をもたらした。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」