トピアリア(読み)とぴありあ

世界大百科事典(旧版)内のトピアリアの言及

【庭園】より

…古代ローマの住宅は,軸線上に配置されたアトリウム(前庭)とペリステュルム(列柱中庭)の二つを諸室が囲む形を基本とし,さらにその奥に蔬菜園などが配される形を基本としたが,必ずしもそれのみにとらわれぬ多様な庭が造られていたことは,ポンペイやエルコラーノ,オスティアなどの遺跡に明らかである。噴泉は好んで多用されたが,それとともに刈込み(トピアリアtopiaria)がさかんに行われ,幾何学的な構成の生垣のほかに,文字や動物をかたどったものまでが造られた。また室内に壁画として庭のすがたを描くことも行われており,ローマ国立美術館に保存されている皇妃リウィアのウィラの壁画はその好例であって,果樹が豊かに実を結び,噴泉が高く水を吹き上げる当時の庭園のようすをしのぶことのできる貴重な資料である。…

※「トピアリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」