ビードル,G.W.(読み)びーどる

世界大百科事典(旧版)内のビードル,G.W.の言及

【アカパンカビ】より

…8個の子囊胞子は半数ずつ雌雄両性に分かれ(正確には自家不稔性),単独の子囊胞子から生えたカビだけでは有性生殖は完成されず,それぞれに適した支配型のかけ合せを必要とする。代表種はネウロスポラ・クラッサN.crassa Shear et Dodgeおよびネウロスポラ・シトフィラN.sitophila Shear et Dodgeで,ビードルG.W.Beadleらがこれらの栄養要求性突然変異体を利用して遺伝生化学の分野を確立した。【椿 啓介】。…

【遺伝学】より

…とはいえ,すでに1908年にガロッドA.E.Garrodはヒトの先天的代謝欠陥が酵素の欠如に起因することを示唆していた。30年代に入り,生理遺伝学の名のもとに温度・食餌など環境要因の大きな変化がどのような効果を形質に与えるかを明らかにし,遺伝子の形質発現の機構に迫ろうとする試みがなされたが,この問題の本格的な解明はビードルG.W.BeadleとテータムE.L.Tatum(1941)らによるアカパンカビの研究をまたねばならなかった。ビードルらは特定のビタミンやアミノ酸の合成経路に欠陥をもつ多くの突然変異体を分離し,それぞれについて合成経路のブロックの位置を決定した。…

【遺伝情報】より

…細胞分裂のときに見られる染色体構造が遺伝情報の整然とした配列を反映していることは古くから認められていた。遺伝情報と遺伝的形質との間の関係は,ビードルG.W.Beadleらのアカパンカビを用いた遺伝生化学的研究により,〈一つの遺伝子は一つの酵素を作る〉という概念が誕生したことで,さらに具体的に理解できるようになった。一方,遺伝情報を実際に蓄えている物質については,20世紀中ごろにおこなわれた一連の実験により,DNA(デオキシリボ核酸)がその本体であることが確定した。…

【栄養要求】より

…微生物などでは,同じ種においても特定の物質を合成する能力を欠いた栄養要求性突然変異体auxotrophが生じることがよく知られている。1941年にビードルG.W.BeadleとテータムE.L.Tatumはアカパンカビのこのような突然変異体を用いて,細胞内の生化学的反応をつかさどる酵素群の遺伝学的研究を行い,一遺伝子一酵素仮説を提唱するに至った。【佃 弘子】。…

※「ビードル,G.W.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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