マーチャント・バンカー(読み)まーちゃんとばんかー

世界大百科事典(旧版)内のマーチャント・バンカーの言及

【銀行】より

… イギリスにおいては,ドイツやフランスに比して,長期産業金融を営む金融機関の発展は皆無といってよいほどであった。むしろ,長期金融業務は国際資本移動の仲介機能として発達し,その担い手はマーチャント・バンカーmerchant banker(近年はマーチャント・バンクとよばれることが多い)とよばれる金融業者であった。彼らは,その名声と豊富な自己資本を元手にして,手形引受信用を供与し各国の公債発行を引き受けた。…

【シティ】より

…とくに94年に国債発行を主要な業務としてイングランド銀行が設立され,東インド会社,のちの南海会社とともに国債の大量発行を引き受けるようになると,いっそうその傾向が強まる。産業革命期以後イギリスが〈世界の工場〉となるにつれて,シティでは貿易金融を担ったマーチャント・バンカー(マーチャント・バンク)の活躍が目だつようになる。ロスチャイルド家やベアリング家はその典型である。…

【マーチャント・バンク】より

…貿易手形の引受業務と海外証券の発行業務を中心にロンドンの長・短金融市場で活躍する金融業者。マーチャント・バンカーmerchant bankerともいう。19世紀初頭,ナポレオン戦争の終結とイギリス産業革命の進展を背景に,ロンドンが国際金融の中心となろうとするころ,有力な貿易商人であるヨーロッパ大陸(とくにドイツ)の富豪たちが来住し,その資力と名声をもとに上記の金融業務を開始したことに起源をもつ。…

※「マーチャント・バンカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」