主菓餅(読み)くだもののつかさ

世界大百科事典(旧版)内の主菓餅の言及

【和菓子】より

…唐菓子(とうがし∥からくだもの)と呼ばれたのがそれで,採集・摘採されるだけで食用可能な果実類とはちがって人為的につくられるものではあったが,嗜好品である点が同じだったためであろう,〈菓子(くだもの)〉の類とされたのである。令制(りようせい)では宮内省大膳職(だいぜんしき)に主菓餅(くだもののつかさ)という官が置かれ,菓餅所(かへいしよ)という施設があった。主菓餅は〈菓子(くだもの)のこと,雑餅(くさぐさのもちい)等を造らむ事〉をつかさどる職とされ,宮廷用として諸国から貢進される果実類の保管,出納などとともに,〈雑餅等〉をつくることにあたり,菓餅所はその作業所だったようである。…

【大膳職】より

…和訓は〈おほかしはてのつかさ〉。職員は,大夫(長官),亮(次官),大進・少進(判官),大属・少属(主典)各1人,主醬,主菓餅(品官)各2人,膳部(かしわで)(伴部)160人,雑供戸(品部)等。朝廷における恒例・臨時の職務に携わる官人等には,俸禄とは別に主食,副食,調味料が素材または調理品の形で給食されるが,主食は大炊寮が担当し,大膳職は副食,調味料の調達,製造,調理,供給を担当した。…

※「主菓餅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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