九品阿弥陀(読み)くほんあみだ

世界大百科事典(旧版)内の九品阿弥陀の言及

【阿弥陀】より

…後者は〈善光寺式阿弥陀三尊〉と呼ばれている。なお,九品阿弥陀の印相について,上品・中品・下品の各上生の印を定印とし,同じく中生印を説法印に,下生印を来迎印に当てて九種の印を組み合わせたものが,《仏像図彙》(江戸時代)などに見られ,現在も一般の概説書等に取り上げられているが,これらを説く儀軌はなく,しかも近世以前にはそれに基づいて造像されたものは存在しないことから,この九品印は近世に考案されたものと推定され,阿弥陀の印相としては説明すべきではないとの提言がなされている。【関口 正之】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」