夏こしまき(読み)なつこしまき

世界大百科事典(旧版)内の夏こしまきの言及

【腰巻】より

…労働用の腰巻の材料には,メリンスなどの色,柄ものが使われた。秋田県北秋田郡比内町では地主や富裕な農家の婦人は,戦後まで〈夏こしまき〉と呼ぶ絣木綿四布をつぎ合わせた腰巻を着用しており,山着という野良着の下にこれをつけた姿は上品で一般農民の羨望(せんぼう)の的であったという。農村では腰巻をつけることは一人前になったしるしであり,男子の〈褌(ふんどし)祝い〉に対して,女子は13歳になると〈ヘコ祝い〉〈腰巻祝い〉〈湯文字祝い〉などといって,母親の実家や親戚から贈られた赤または白の木綿の腰巻を初めてつける習わしが各地で見られた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」