大々判(読み)おおおおばん

世界大百科事典(旧版)内の大々判の言及

【浮世絵】より


[丹絵]
 一枚絵の独立とともに起こった形式上の変化は,サイズの大型化とそれにともなう描線と彩色の強化である。版画表現の充実が期待されて,標準の判型は美濃紙大判の全紙にさらに若干(全紙の1/3~1/6)を貼り継いだ大々判(約30~33cm×55~65cm)にまで拡大された。描線は肥瘦と強弱の変化に富むダイナミックなものとなり,賦彩は黄色を帯びた赤色の丹(たん)(鉛丹)を主調色として緑や黄を補助的に使うだけの,素人の手間仕事とおぼしきいかにも粗放な筆彩色が加えられた。…

※「大々判」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」