市原野のだんまり(読み)いちはらののだんまり

世界大百科事典(旧版)内の市原野のだんまりの言及

【四天王物】より

…なお,古浄瑠璃で有名な金平(きんぴら)浄瑠璃は,金時の子の金平を中心とする〈子四天王〉が活躍するものである。歌舞伎では,1673年(延宝1)江戸中村座上演とされる《四天王稚立(おさなだち)》,1701年(元禄14)7月中村座の《当世(いまよう)酒呑童子》,翌02年7月江戸山村座の《鬼城女山入(おにがじようおんなやまいり)》,81年(天明1)11月中村座の《四天王宿直着綿(とのいのきせわた)》(初世桜田治助作),1804年(文化1)11月江戸河原崎座の《四天王楓江戸粧(もみじのえどぐま)》(4世鶴屋南北作),63年(文久3)8月江戸守田座の《当龝(わせおくて)俄姿画》(3世桜田治助作)の中の〈市原野のだんまり〉などがある。江戸歌舞伎では顔見世でよく上演されたが,顔見世狂言として固定化して用いられるようになるのは,1729年(享保14)江戸市村座の《長生殿白髪金時》あたりからだといわれる。…

【だんまり】より

…伴奏に大薩摩のほか,忍び三重,山おろしなどの下座音楽を多用し,役者は美しい見得の数々を連続的に見せるなど,全体に古風さを強調する演出になっている。代表的なものに《宮島のだんまり》《藤橋のだんまり》《鞍馬山のだんまり》《市原野のだんまり》などがある。これらはいずれも一日の狂言の一場面として初演されたものであるが,独立して後世に伝わり,一幕物の狂言として上演されることがある。…

※「市原野のだんまり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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