振動病(読み)しんどうびょう

世界大百科事典(旧版)内の振動病の言及

【振動障害】より

…局所振動による障害としては,白蠟(はくろう)病の名で昭和40年代初めころから社会的にも関心がもたれるようになった職業性レイノー現象がある。振動障害によるレイノー現象は,必ずしも手指の末梢血管の機能障害だけにとどまらず,中枢神経系の機能障害にもとづく頭重感,頭痛,めまい,睡眠障害や,ひじ,頸椎,腰椎などの骨関節系の障害も伴う全身性の障害であり,振動病vibration diseaseという名称を適切とする意見が多い。全身振動についての許容基準は,国際音響機構(ISO),日本産業衛生学会から振動数,加速度,暴露時間に応じて勧告が出されており,局所振動については目下検討されている。…

【白蠟病】より

…削岩機,鋲打ち機,チッピングハンマー,グラインダー,チェーンソーなどの手持ち動力工具を使用する際,工具の振動が手や腕に伝播して発生する職業病。トラクター,ブルドーザー,悪路を走行するオートバイなどのハンドルの振動によるものもある。最初の記載は,イタリアのロリガG.Loriga(1911)が削岩機を使う石材切出し労働者についていったものである。 特徴的な症状は,工具の使用開始後,数年して現れ,手・腕のしびれ,痛み,手の冷えが目立つ。…

※「振動病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」