清水詣(読み)きよみずもうで

世界大百科事典(旧版)内の清水詣の言及

【清水寺】より

…この現世利益の観音信仰が,平安中期から高まると,当寺は学問や修行の寺としてよりは,信仰で栄える寺となり,日本無双の観音霊場とうたわれた。平安時代以来,種々の〈清水寺縁起〉がつくられて,霊験譚が世に喧伝され,貴賤の参詣者や参籠者が境内にあふれ,〈清水詣(もうで)〉なる言葉も生まれた。清少納言は毎月18日の観音の縁日に参籠する人で当寺がにぎわうのを〈さわがしきもの〉と伝え,《源氏物語》夕顔の巻には〈寺々の初夜も,皆,行ひはてゝ,いとしめやかなり,清水の方ぞ,光多く見え,人のけはひもしげかりける〉とあるなど,平安文学の素材に当寺の信仰が登場する。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」